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テンポラリー通信

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2015年 12月 20日

透骨/頭骨ラディカル剛造ー土(17)

土曜日夕方吉増剛造さん来廊。
すでに人が集まり本人の到着を待っていた。
会場入り口に座し村上さんのコウゾの皮の作品
壁一面に流れる鈴木余位さんの映像をじっと見渡
している。
本人を迎えた会場はそのままオープニング会場と
なり、次々と人が集まってくる。
吉増さんの恒例の差し入れシャンパンが開かれ
みんなに配られて乾杯だ。
余位さんの壁いっぱい上下左右に動く画面に語りか
けるように吉増さんのトークは続いた。
さらに吉増さんのトーク指名が参加者に向けられる。
今回の映像が流れる真ん前で指名された参加者が語る。
今回のフライヤーを制作デザインした酒井博史・中嶋
幸治の両君もその製作意図を熱く苦労話を交えて語った。
久し振りに来た登山家の中川潤氏は、大画面映像の前
にどかっと胡坐をかき、それだけで場の絵になっている。
それから床に座って話すのが自然になる。
これがこの古民家の保つ自然な尺度・間合いなのだろう。
上下左右に揺れる映像も壁いっぱいに広がっているので
座した方がより体感できるようだ。
そしてその前で山田航さんの長歌朗読があった。
この日の為に創作された自作詩長歌。
事前に録音し設定された本人の朗読する声が2階吹き抜け
から流れ出す。
と同時にその声と唱和して本人が声を出す。
朗読の二重奏だ。
「流星のハイウェーイ」と題された長歌は、ハイウェー!
の連呼が印象的だ。
今彼が住むマンション前に壁のようにそそり立つ高速道路
の高架壁。
そんなハイウエ-の日常現実と、”ハイウェーイ”ともて
はやされたふたつの時代の差異。
そこから生じる憧れと現在とがこの長歌のトニカとなって
、それはそのまま吉増剛造への山田航の屈折した怪物君へ
の情念と思えるものだった。
この日様々な人がこの「怪物君 歌垣」の中で今を語った。
そしてそれはみんな今現在の自分を基底に根を晒し、皮を
晒したように思う。
展示に名を連ねた山田航が一番ありのままに、時代と吉増
さんへの思いの今を声で絶叫するように顕したかと思う。
時に”疾走する詩人”とハイウエーの時代に呼ばれた吉増
さんには、この声はどう響いたのだろうか。

宴も後半お開きとなって吉増さんがヨロヨロと帰路へ向かう。
仕事で顔を出せない村上仁美さんへの未練を語りつつ、出口
のガラス戸に手をかけながら、頭は横に吊られた高臣大介
の常設のガラス作品3房の透明な「あふれでる」に激しく
頭突・強打した。
ガラスは割れて落下し音を立てる。
吉増さんはそのまま外へ去って行った。
何人かが凍った雪道の転倒を心配し後を追い、タクシーまで
送る。
ラディカルなり、吉増剛造頭骨!
疾走するなり、吉増剛造透骨!
ガラス破壊せり。

やはり凄いオープニングだった。

+吉増剛造展「怪物君 歌垣」-12月15日(火)-1月10日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休:正月3ヵ日休廊。
 :参加作家 鈴木余位(映像):村上仁美(花):山田航(長歌)
 :フライヤー制作 中嶋幸治 酒井博史
 :会場構成 河田雅文 
*高臣大介ガラス展ー1月下旬前期後期2週間

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fac011-737-5503
 

by kakiten | 2015-12-20 15:16 | Comments(0)


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