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テンポラリー通信

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2015年 10月 15日

底冷えする日ー空(5)

通院日。
午後3時過ぎから透析治療で画廊を出る。
会場では方斎さんの将棋道場の飲み仲間が集っている。
地下鉄ー電車を乗り継ぎ病院へ。
それから5時間シジフォスの時間だ。
目的のドライウエイトに達し、ふらふらと治療を終える。
着替えに時間を取られ、少し遅れて電車を逃す。
電停で次の電車を待つ間寒さが身に沁みる。
電車が来て席に座るとふっと意識が薄れる。
冷や汗が出てしばらくすると回復する。
目的の電停に着き軽い坂道をひたすら歩く。
歩くと身体が暖まりリズムが出る。
僅かな斜面が足を通して力を与えてくれる。
歩行という横の動きも、実は天地の縦軸に支えられている。
そんな気がする。

帰宅後何気なくTVを見てると、森の達人と海の達人の
対話が流れていた。
海の達人は牡蠣の養殖をする人で、3・11以降の海と森
の関係を語っていた。
川の上流に木を植え衰退した森を復活させた人である。
森のミネラル・栄養が川を通して海に運ばれ、海の汽水域が
豊かになり牡蠣が再生するという。
日本列島は真ん中に背骨のように山脈があり、そこから無数の
川が太平洋・日本海に注いでいる。
この山から海への縦の関係性こそが日本の恵まれた風土だ、と
語っている。
一方現代社会は新幹線やリニアモーターカーなど、横軸の
速度ばかりを追求している。
速さではなく、千年単位の縦の関係性を、森と海に学び考える
べきだ、と語る。
台風や津波は自然がもたらす一種の攪拌作用で、それで自然は
再生もし、蘇るのだという。
森も同様で倒木も自然の間引きで、それにより森が若返ると
も考えられる。
山の人は言う。
樹が、森が、動物も人間もすべての生物をコントロールして
いるのですよ。
樹木は縦軸で生きている。
そして山や森はそこに水を貯め海へと送る。
天から降った雨水は森に沈み、やがて川となって流れ上流から
下流へ、海へと流れ込む。
この上から下へという自然の縦軸を無視して、横軸の拡大・拡張
ばかりを人類は続けて今がある。
領土拡張・情報の拡大・横軸中心の速度増幅。
この横軸の価値観の膨張は、限りない欲望の増幅に似ている。
そしてそれは終わりが無い。
それは心の安心・平穏を生まない気がする。

電車を待つ間、そして電車に乗って具合が良くなかった事と緩い
坂道を歩いて感じた手応えのような安心感と似ているのかも知れ
ないと、ふっと思ったりしていた。
地に足をつけて、浮き足ではなく、生きる事なんだなあ、と
我が身に置き換えて思っていた。

*佐佐木方斎展「Housai’s Early wors^1972~1974」
 -10月18日(日)まで。am11時ーpm7時。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」-10月25日
 (日)午後5時~予約2500円。
*Hopiショップ「Sun&Rain」-10月30日ー11月1日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2015-10-15 12:37 | Comments(0)


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