作品とは不思議だ。
42年前の作品が今を生きる人の心を掴んでいる。
二度三度と訪れ、FB他にシェアーしてくれる。
それは作家本人に直接感動している訳ではない。
作品が保つ水蒸気のような何かに心打たれているのだ。
今日も一昨日そよ風のように訪れたK女史からFAX
が届いた。
良い展覧会を開いて下ってありがとうございました。
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力強さ(色面も構成)が心に残り、2Fの作品には
不思議な調和(底に沈む)を感じました。
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お二方共良いお仕事を続けて下さい。祈ってます。
瀬川葉子さんが来る。
谷口顕一郎さんが彼女の作品に惹かれ購入し制作した
新たな作品を見せる。
ドイツへ帰国前置いていったものだ。
彼女は感動してこの作品を購入すると言う。
分割でお願いしたいという。
ひとつの作品との出会いがもうひとつの新たな作品を
生んでいる。
作品の心が、新たな作品の心を生む。
そして世代も性別も超えて、作品同士が今、”やあ~!”
と出逢っている。
佐佐木方斎の42年前の作品が今に語りかけるように、
色彩へ直向に挑戦した果敢な試みは画面という永遠の
中に息づいている。
作品という自立した額の中の宇宙は、限定された時代を
超え本質の処で回路を開く。
電波のインフラ回路とは違うもっと本質的な回路なのだ。
私達は今速度を重視した多くの回路に囲まれて生きている。
都市構造も情報も物流も交通媒体も多くがそうである。
そして速さに劣るものは切り捨てられる社会だ。
立ち止まり、振り返り、思い出し、樹木のように根を張り
そして心の種子を飛ばす時空の回路を忘れてはいけない。
作品という小さな宇宙は、この時空の種子のようなものだと思う。
作家自身が今42年前の種子と出逢ってる。
谷口顕一郎は瀬川作品という種子と出逢い交感したのだ。
ここで時は速さを主たる要素では存在しない。
佐佐木方斎が今回の作品群を人前に曝す時間に42年間が在る。
谷口顕一郎と瀬川葉子の作品が出逢うのに40年近い時が在る。
その時間に深い一瞬の意味がある。
速過ぎても遅くてもこの一瞬の輝く時機は存在しない。
その一瞬の宇宙を作品は抱擁して、自立している。
速さ・遅さで量られぬ料(はか)りがあるのだ。
*佐佐木方斎展「Housai’s Early works-1973~1974」
-10月18日(日)まで。am11時ーpm7時。
*及川恒平・山田航ライブ「自転車に乗りながら口ずさむ二つのうた」-10月25日
(日曜午後5時~予約2500円。
*HOPIショップ「Sun&Rain」ー10月30日(金)ー11月1日(日)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503