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テンポラリー通信

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2015年 07月 05日

俯瞰する(Ⅱ)ー屋根(30)

空からの広い俯瞰に触れて、やはり内なる俯瞰を思った。
以前から気になっている身体宇宙である。
身体全体を表わす言葉ー五臓六腑・五体五感。
内部五臓六腑と外部の五体五感。
五体とは、頭・頸・胸・手・足。時に両手・両足・頭。
五感とは、視・聴・嗅・味・触。
五臓とは、肝・心・脾・肺・腎の各臓器。
六腑とは、大腸・小腸・胆・胃・三焦・膀胱。
因みに三焦とはリンパ腺の事をいう。
五体五感は外部世界へと開かれ接触し、五臓六腑は
内部世界を繋ぎ司る。
そしてそれらは相互に交感し連係を保っている。
外部からの情報や外部への働きかけを五体五感が担い、
そのエネルギーの源を五臓六腑が担っている。
内・外が密接に繋がっていて、そこに内・外の国境は
有機的には無い。
対する外界が回路としては相互不可欠なものとして
共有されている。
多くは生命の元となる空気・光・水そして食物である。
ここで私が気になったのは、脳の存在だった。
何故脳が臓器としてないのか、という疑問だった。
そこで五臓という言葉に気付いた。
六が無い。
そして第六感という言葉に思い当たった。
第六臓器は脳ではないか。
すると全体が第六感を入れて六で揃う為には、第六体が必要だ。
では第六体とは何かと考え、脳や第六感という創造力が生む第六
の身体・創造力が生むものを思ったのだ。
人間のファインな能力が生む作品ー芸術・文化の創造物だ。
これが揃って、六臓六腑・六体六感の総体は十二の宇宙となって
時間という見えない世界を顕在化していくように思う。
接する世界が内・外であれ、そこに分断するような境の線引き
は希薄である。
深い回路が内外を回流して、その境は豊かな密度に満たされ
ている。
相互不可侵の天と地、海と空のような関係なのだ。
時に稲妻がインスピレーションのように海を活性化し、海は
水蒸気となって空へ雲として立ち上る。
そこに空気という界(さかい)が、海・空を媒介してゆく。
界という世界は、断絶の境ではなく繋がる回路としての界(さかい)
なのだ。
身体もまた、そうした有機的な構造で出来ている。
皮膚を透して光・空気・水を透過し、内・外を繋ぐ。
五臓六腑・五体五感もまた然りである。
その五臓六腑・五体五感にファインな六の倍数・十二の時空を
俯瞰-する力こそが、人間の体内から生まれるもうひとつの宇宙
なのだろう。



*瀬川葉子展「FILE」-7月21日(火)-8月2日(日)
 am11時ーpm7時;月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2015-07-05 15:17 | Comments(0)


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