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テンポラリー通信

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2015年 06月 16日

最終日(Ⅱ)ー屋根(19)

午前から午後へかけての嵐が去った後静かな時間が来る。
方斎氏と入り口の一段高い床に腰掛け、雑談をする。
午後の暖かい光が眩しいくらい降り注ぐ。
縁側の感じだなあ。
顎鬚の生やした生臭い仙人とおっかなそうなおっさんが
縁側で日向ぼっこ。
あまり外目には絵にはならないだろうが気持ち良かった。、

奥の談話室へ戻ると間もなく、元夕張美術館のU氏が来る。
うどんや豆腐、メロンをお土産に頂く。
電話が鳴り同じ今日が最終日のMギャラリーで展示の藤倉翼・
竹本英樹写真展会場の翼氏からだった。
これから車で迎えに行くという有難い電話だ。
間もなく翼氏が来てじっくり方斎展を見てくれ、その後ふたり
の会場へ向かった。
久し振りに行ったMギャラリーは緑濃い山にある。
先代のMさんが自宅兼アトリエとして建てた豪邸である。
今は娘さんのOさんが全てギャラリーとして使っている。
藤倉・竹本さんのニューヨーク滞在中に撮られた写真が、見事な
会場構成で展示されていた。
ふたりの新たな出発・展開の予兆に満ちている気がした。
今回彼らと会いたかったのは展示もあるけれど、岩手の小さな町
をまるごと会場とする写真展の出品依頼におふたりを推薦しよう
と考えていたからだ。
ニューヨークで地下歩道で路上販売をした竹本さん、日本各地の
ネオンサインを真正面から撮影し続けている藤倉さん。
このふたりならきっと東北岩手の小地方都市で続いているこの企
画に賛同し協力してくれると思えたからだ。
企画書を見せ8年前の最初の展示図録を見せる。
ふたりも大いに興味を抱いたようで、大都市ミューヨークとはまた
別の東北の小さな街の商店街にふたりの写真が路上にさり気なく
並ぶのも面白いと思う。
そこへ竹本さんの愛嬢由音ちゃんが来る。
展示の片付け手伝いに来たという。
私が来てる事を聞いていたらしく、先日の修学旅行のお土産と言っ
てお菓子を頂いた。
嬉しくて箱を見ると、なんと岩手のお菓子だった。
天使がふたりの岩手行きの矢を放つてくれたような気がした・

帰路も翼さんが送ってくれる。
最終日の多忙な中感謝である。
着くとこちらも搬出作業の真っ只中。
酒井博史さんが手伝っていた。
佐佐木方斎展最終日、実り多い一日が終わる。

*瀬川葉子展ー7月中旬~。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2015-06-16 13:18 | Comments(0)


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