朝から晴れて気温も上がる。
昨日の薄ら寒い一日が嘘のようだ。
昨日同病のS氏が来る。
1年前から症状を心配してくれ、さっぱり真剣に
考えない私を気遣ってくれた。
今は同病の士だ。
彼とは佐佐木方斎が編集発行していた「美術ノート」誌上
を通して知り合った。
当時彼は新進気鋭の美術評論を書き続け注目されていた。
今は東京にいる美術館の学芸員M氏が高く評価し期待した
人である。
今は本業の教師業に多忙で表立って美術批評をする事はない。
それでも佐佐木展には必ず顔を出してくれる。
心の奥の美術への目は喪われてはいない。
そんなS氏と同病相憐れむ話をしばらくした。
方斎の絵画の感想を交えつつ、気の張らない良い時間だった。
夜、成清佑太君が来る。
新しい住居が見つかったと言う。
二間でトイレバス付2万円だそうだ。
これでいよいよ本格的な福岡ー東京を経た札幌移住が始まる。
方斎さんとも気が合うのか共に酒好きで、早速酒盃を重ね
ている。
アイヌにも興味があるというので、閉廊後ふたりは居酒屋
ゆかりの店主宇田川さんの処へ直行する。
成清青年が来る前山田航さんが来て連載中の最新掲載文を
持参してくれた。
連載開始時から3年近くすべてが揃っている。
これもいつか大きな彼の財産となるだろう。
昼過ぎ山里稔氏の木彫りの熊展を終えほっとした顔をした
かりん舎の坪井さん、高橋さんが来た。
会期中会場に多くの時間詰め多忙だっただろう。
方斎さんの作品をじっくりと見て、昨年出版の「部分群」と
旧年の「余剰群」を小さく版画化したセット作品集を予約して
くれる。
貧しい画家と画廊主の救いの神である。
心より感謝。
佐佐木方斎展もあと二日。
前倒しの一週も入れて三週間。
長いようであっという間の事だ。
早くも来年の構想を語りだす方斎氏。
共に元気で居れば作品とともにまた会おう、という事だ・・・。
*佐佐木方斎展「Primary Painting」-6月14日(日)まで。
am11時ーpm7時。
テンポラリースペース札幌市北区北15条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503