テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2015年 05月 28日

ドライウエイトー屋根(3)

ボクシングのウエイトランクのように、体重の規定がある。
水分と心臓の胸郭容量比から割り出された適正体重をドライ
ウエイトといい、当初はかなり低いウエイトだった。
それが体質改善とともに少しづつウエイトが上がった。
モスキート級からフライ級へとでも言えるだろうか。
設定された体重を超えてはいけない。
それが低いとそれだけ難行苦行となる。
減水し食事のカロリーと質も管理しなければいけない。
この辺がボクサーの生活と似ていると思う理由だ。
階級が上がるという事は、身体の容量が増したという事で
身体は大分楽になる。
昨日治療に従事して2度目のランク上げがあった。
健康時の体重には遠く及ばないものの、透析治療中としては
ボクサーの階級上げと同じ位減量苦行の緩和になるのだ。
水分を取り放題で、処理は腎臓さんに任せてきた日常に比べ
余剰水分を自分自身と透析治療で管理しなければならない。
必要にして適正な水分を内臓・筋肉他に蓄えるという点で
目的は違うけれども、ボクサーの試合前の減量・筋肉鍛錬に
プロセスは似ていると、思っている。
ボクサーと違うのは自分の生命を守る為の闘いで観客はいない。

Tさんの為一週早く展示を終えた会場に、例によって方斎氏が
毎朝出勤してくる。
案内状は来週火曜日からなので、来る人もいないのだが、それ
でも自分の作品が並んでいるから気が落ち着かないのだろう。
夜までビールと酒と煙草で談話室に寛いでいる。
一年に一度のことだ、と呟いて悠然としてる。
私は通院や所用にちょうど留守番に居てくれるので、都合は良い。
そして野郎ふたりでいると、色んな話が出来る。
しかし彼の話は重複が多く、大抵出だしでその後の展開が分かる。
失われた十年ではないけれど、彼もまた’90年代末から2000
年代初頭まで失われた時間があるのだ。
そこからの回復にここ数年の努力が作品を通して表われ、それが
今現在とどうクロスするかが、今後の本番となるだろう。
格子群・自由群・余剰群という初期の傑作をどう乗り越えるか。
去年は部分群を発表したが、私の勝手な命名では、奔放群か氾濫
群などが見たいなあと思っている。
生活次元ではもう散々見てきた奔放・氾濫だが、作品においては
まだ見ていない気がするからだ。

格子という枠から時代を含む自由と余剰を表現した方斎が、今己
自身と向き合い、柔らかな色彩で自由群と格子群に向き合い、かっ
ての余剰群に重なる部分群を昨年発表した後は、それら全てを包含
する自由奔放・無頼の色彩ではないのか、と妄想する。
そんな仕事が来年も方斎が出来るかどうかは、私自身も含めて分ら
ない。
その意味では彼も私も立場の違う、明日のジョーだなあ。


*佐佐木方斎展「Primary Painting」ー6月2日(火)
 -14日(日)am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
[PR]

by kakiten | 2015-05-28 14:40 | Comments(0)


<< 早や夏日ー屋根(4)      柔らかな彩(いろ)-屋根(2) >>