テンポラリー通信

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2015年 05月 12日

道半ばー斜道(27)

まるでUターンするように人は螺旋の渦の中心の位置に戻ってくる。
それが故郷の風景だったり、表現の方法だったり、訪れた場所の
風景と会った人だったりする。
何故そうするのか、自分がそう思っているだけなのか、定かではない。
それらは記憶に刻まれたされた心の内臓の一部なのかも知れない。
同じであって同じものではない。
トニカ(基調低音)である事を確認しつつ、それを新鮮に大事に見てい
る現在があるのは確かなのだ。

佐佐木方斎の今回のタイトルと赤い「格子群」の十字架のような
作品のDMを見ながら、そう思っていた。
大学で数学を志していた方斎らしい直線だけのシンプルな構図。
そしてそのさまざまな形象の格子群に、各色彩はぞれぞれひとつ。
この各画面一色の色彩構成こそが、画家を志した意志の一色でもある
のだろう。

<Primary Painting>ー最初の、本来の・・・絵を描く事。

画家を志した時の色に、今方斎は立ち戻っている。
作品構成に見られる数学的な明解さ。
そこにpaintingされる色。
この色にこそ画家としての情熱・欲情の原点がある。
放逸で無頼とも思えてた滾る青春の原点だ。
その色をもう一度彼は再構成するのだろう。
そしてその色とはこれまでの長い人生の自分自身に裏打ちされた
色彩であるに違いない。
新たな「格子群」は、方斎の人生そのものが横糸縦糸となって織ら
れた生を彩るものである。

方斎よ、今君は君自身の人生の明解な数学者・構成者となって、
深い色の<彩り>を発せよ。

*及川恒平・山田航「二本のポプラをめぐる二つのうた」
 5月18日(土)午後5時~予約2500円。
*佐佐木方斎展[Primary Painting」
 6月2日(火)-14日(日)am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2015-05-12 13:02 | Comments(0)


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