テンポラリー通信

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2014年 11月 18日

初日ー街灯・霜月(4)

反響が大きいようである。
全国紙にも取り上げられるようだ。
市井の一フアンから、美術愛好家にいたる
幅広い人達が来ている。
熊の木彫りの持つキャラクターの所為でも
あるのだろう。
早速訪れた年配のお客さんに山里さんが対応
している。
大正時代八雲にスイスからもたらされた木彫り
の熊が北海道固有の土産物として独自の彫刻へ
と成長してゆく、そんな歴史を語りあっている。

生活の為こつこつと身近な野生動物である熊の
姿を活き活きと彫りこんだ無名の彫刻の数々。
今のようなアートとか言う概念ではなく、ひた
すら生活の為客に気に入られるように彫り込んだ
製作者の呼吸が息づいている。
見ていると彫りの線ひとつにも、そんな生活者
の息が根付いているようだ。
こんなふうに生活を感じさせるように美術を見る
事は今あまりない。
山里さんのモダーンな現代美術作品が、その熊作品
の暖かさを吸収しているかのようだ。

現代美術とは何なのか。
一方に土産物という範疇にあった木彫り作品があり、
一方にアートを標榜する美術作品がある。
しかしその存在感はその範疇の差異を超えているの
である。
ひとりの人間が創った呼吸の彫りの線は、今も生きて
呼吸している。
土産物の熊の木彫りがすべてそうである訳ではない。
山里さんの選び展示された作品にはそうした時代を超
えた生活の根のようなものが潜んでいるのだ。
この地固有の風や光、そしてそこで生きる人の呼吸。
そんなディテールが木彫りの熊の世界に彫りこまれて
いる。

*山里稔と木彫りの熊展ー11月18日(火)-30日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペーース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tei/fax011-737-5503
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by kakiten | 2014-11-18 12:21 | Comments(0)


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