初日前夜遅くまで展示作業をして勤務に出て休みをとり
少し疲れた表情をして午後から中嶋さんが来る。
それから間も無くテンポラリーフォトを撮影してくれて
いるY氏が珈琲豆を持参して来てくれる。
さらに写真家のM夫人が手作りの炊き込みおこわと玄米
麹の唐揚げを持参し来てくれる。
そして隣家の大家さんがお握りと焼き蕎麦に卵焼きを大
きなプレートに盛って差し入れしてくれた。
一気に食べ物が奥の談話室に溢れて、腹を空かした私は
がつがつと食べる。
欠食児童のようなその様子を中嶋さんの奥さんの十勝姫
が見ていたらしく、後で食べ過ぎよと話していたと聞く。
お恥ずかしい話だが、一応みんなの口にも入ったので、私
ひとりで食した訳ではない。
食べ物もそうだがその後ゆっくりと作品を見る人達が、
切れ目なく閉廊時まで続き話が弾んだ。
午後の光が柔らかく蔦の葉影に点滅して、白い台上の
12冊の本の上で光の呼吸を繰り返していた。
山田航さんが一気に全ての本に短歌を書き込んでいる。
見た人が自分の名前をその後の白紙の頁に書いている。
光が呼吸し風が胸を膨らませ人の指が12冊の本の上を
舞っている。
人が風と一体となったような爽やかな良い初日だった。
*中嶋幸治展「風とは」-9初23日(火)-10月5日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休。29日午後2時~3時
古館賢治&本間洋佑ライブ・無料。
*メタ佐藤写真展「光景」-10月7日ー19日
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503