テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2014年 09月 13日

寒気混じる青空ー境界・長月(8)

雨空去って寒気混じる青空。
もう長袖の季節だなあ。
秋というより夏の終わり、冬の寒気の予兆がする。
sak-pa(夏・年)、mataーpa(冬・年)と1年を
数えたという先住民の二季観が実感される。
春は夏の年の始まり、秋は夏の年の終わり。
いずれも夏の年の一部だ。
冬よりも夏に敏感なのだ。
それと反対なのが沖縄で聞いた言葉。
美術家の豊平ヨシオさんを初めて2月に沖縄に訪ねた時、今度
来る時は夏にしようかな、と言ったら10月か11月が良いよ
と答えた。
その頃が季節が一番良いよと言ったのだ。
夏が終わり冬への変わり目の時。
この時期の暑さの去る冬の気配に敏感なのだ。
寒気が主流の北海道では暖かさに敏感で、暑さが主流の沖縄で
は寒気に敏感なのだとその時納得した。
10月か11月が沖縄では一番良い季節なのである。
初めて行った2月でさえもう花が咲き汗ばむ程の気温だった。
8月などは来ても熱いだけだよ、10月か11月頃が一番良い
よ、と豊平さんは言った。
沖縄には北海道と真逆のsakーpa、mata-paがある
とその時感じたのだ。
北海道では逝く夏を惜しんで秋をsak-kes(夏の・末)と
呼び、冬の前兆とは捉えなかったのだろう。

今異常気象の続く今日、秋はもう夏の年に属すよりも冬の訪れを
予感させる寒気に満ちている。
沖縄では冬の涼しさよりも炎熱の夏の時間が蔓延し続けているの
だろうか。
暖かさを思い、涼しさを思う春秋の季節の界(さかい)が消えてゆく
とすれば寂しい事である。
自然までもが春秋という美しい緩衝ゾーンを喪失して、冬と夏の寒
気と暖気の剥き出しの鋭い谷間に地球が分断されるとしたら大変な
事だ。



*中嶋幸治展「風とは」-9月23日(火)-10月5日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。
 古館賢治&本間洋祐ライブ・27日(土)14時ー15時・無料
*メタ佐藤写真展「光景」-10月7日ー19日
*秋元さなえ展ー10月28日ー11月9日
*吉増剛造展「水機オルヒ」-12月中旬~予定。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503
 
[PR]

by kakiten | 2014-09-13 14:22 | Comments(0)


<< 水機(ハタ)ヲル日ー境界・長月(9)      局地的豪雨ー境界・長月(7) >>