八木保次・伸子さんの作品を所蔵している遺族のT氏
がおふたりの作品を搬入してくれた。
事前に打ち合わせはなく、T氏の気持ちで選んで
くれた作品である。
保次さんの白と青の小品と中作。
そして伸子さんの北大構内の春楡である。
私の所蔵する伸子さんの黄色の作品と保次さんの緑
の作品と併せて展示すると、正に冬から春へのこの
北の大地の色彩があふれ出ているように感じた。
そしてなによりも嬉しかったのは、春楡の瑞々しい
緑の大木が届いた事である。
遠い冥界から伸子さんの応援の声が絵画の形をして
届いたかに思えた。
今の場所に移転して、伊藤邸高層ビル化の報道を契機に
「札幌緑の運河エルムゾーンを守る会」を結成し展開
してきた現在の闘いへのエールのように思えたのだ。
このエルムゾーンを守る会の現在の活動をT氏に伝える
とT氏も吃驚してこの偶然の作品の選択を喜んでくれた。
展示を終えると、会場には冬から一気に初夏の風が
吹き渡っているようである。
来週から時を見てMさんにお花を添えて頂き、遅い春を
花の季節へと加速させたい。
*八木保次・伸子追悼展ー4月22日(火)-5月11日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503