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テンポラリー通信

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2014年 04月 04日

寒の戻りー光陰・卯月(4)

今日雨、明日雪の予報。
春雨じゃあ、濡れて行こう、という温かい雨ではない。
春は未だ名のみの風の寒さである。

地球の裏側で発生したチリ地震による津波警報。
太平洋沿岸の津波警戒は15時間も続いていた。
大海を隔てた遠い対岸からの災厄が警戒されたのだ。
一方で塩っぱい川と呼ばれる狭い津軽海峡の対岸
大間原発の災害の危険性には反応が鈍い。
その事に堪らず函館市が訴訟を提起したという。
対岸で建設中の原発工事中止の要請である。
同じように海を隔てたふたつの災害の危険性。
その距離からしてあまりにも違い過ぎるにも関わらず
このふたつの反応の違いは何なのか。
これも立ち位置の相違である。
原発を必要とするエネルギー集中の都市という帝国重視
が一方にはあり、それは地震・津波といった自然のエネ
ルギーの不意の天災とは違うという立ち位置である。
人の必要性の認識の相違が、立ち位置の相違を生んでいる。
そんな人間の勝手なエゴが太平洋と津軽海峡の距離までも
変えてしまっている。

安全神話で要塞化した原子力発電所がフクシマの事故で
破綻したにも拘らず、今もなお津軽海峡が太平洋よりも
遠く離れているかのような立ち位置を装う呆れた欺瞞には
驚くほかない。
本州の北の端っこに建てられる原発は、中心部の大都市
圏へ送電される電力源となる為であろう。
本州の島の端のさらに向こうにある海峡を隔てた島など
対岸とも思われぬ無視の存在という事になる。
函館が怒るのは当然であり、それは函館だけの問題では
ないと考える。

札幌も他人事ではない。
札幌もまた北海道の中心部的な都市帝国主義の立ち位置に
いる。
電力の多くは札幌圏に集中し、人口も全道の半分近くを占
めている。
その結果が周辺地区をエネルギーの供給植民地として従属
させ、津軽海峡を太平洋以上に遠く隔てさせるような欺瞞
の立ち位置にいる危険を孕んでいるのだ。

エネルギーと経済の過度の集中は、都市帝国主義となって
地方の殖民地化を進める。
地方が地方として一国独立の精神性を如何に保ち得るか。
そこに本当の文化の問題がある。
函館の烏賊、大間の鮪のような一国のものが、原子力発電に
対峙する文化の源にある筈だ。
札幌はその一国の源をどこに置くのか。
富やエネルギーの集中のように、文化の集中としてもし国際
芸術祭があるなら、それは違う方向性である。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2014-04-04 14:33 | Comments(0)


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