人気ブログランキング | 話題のタグを見る

テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2014年 02月 18日

ひびきあうー一角獣・如月(7)

一昨年の「野傍の泉池ー清鼻亭」展に始まった高臣大介の
ガラスの作品は、昨年の「あふれでる」展で源泉のような
百一本の透明な光の飛沫となり、さらにこの作品は昨年暮れ
の道立近代美術館の展示で、重なるガラスの房が触れる澄んだ
音の共鳴体としてもうひとつの魅力を発していた。
今回のテンポラリースペースでの展示は、正にそうした流れ
の集大成としてあるような気がする。
百本余の房のような透明なガラス体があたかも見えない水脈の
泉から湧き出る水房のように入り口から会場中央にかけて吊られ
ている。
入場者は自然とこの水滴のようなガラスに触れ、廊内に音が響き
木霊するようになるのである。
分散し吊られたこれらの透明なガラスの房たちは、「あふれ」「ひび
く」泉の水脈の口のようにある。
あふれでるーひびきあうーが、合体して、<わきあがる>へと
作品群は昇華し、会場全体を白く透明な光と音の泉の曼陀羅のよう
な世界へと変貌させている。
銀白の雪の反射光がさらにこの世界を澄んだ光で満たしているからだ。

伏流水が湧き出る泉となりエルムの森を形成していた遠い札幌の記憶。
その記憶の跡を「緑の運河エルムゾーン」として、植物園ー伊藤邸
ー偕楽園緑地ー清華亭ー北大構内に広がる地域を自然文化遺産として
守る運動を進めている中で企画された「野傍の泉池」展の高臣大介の
作品は3年目の今回の展示である見事な結実を見せている。
小さな一滴の水滴が幾重にも重なって束となり湧き上がるものとなり
<あふれで>て<ひびきあ>っている。
そしてそれらはあたかも実際の泉のように見えない流れを形成して
エルムの森の野に溢れ、響きあっているかのようである。

*高臣大介ガラス展「ひびきあう」-2月23日(日)まで。
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2014-02-18 13:09 | Comments(0)


<< ガラスの瀑布ー一角獣・如月(8)      「ひびきあう」展示ー一角獣・如... >>