昨日はプラス8度、今日は零下と気温差が10度以上ある。
すっかり調子が狂う。
でもまだ1月である。
プラスの方がおかしいのだ。
そして明日から2月。
一年で一番短く寒い月だ。
流氷の海へ帰った佐々木恒雄さん夫妻。
「And Yet meet」というふたりの愛を物語る
ような美しく激しく爽やかな作品を見せてくれた。
この作品は、帰郷し5年を経て獲得したオホーツクへの愛
そのものでもあったのだろう。
この寒気の中で今懐かしくも思い出すのである。
あの対座するふたりの間に飛んでいた赤い描線は多くの友人
をも呼び寄せ、今までの個展で一番の多くの人を招き寄せた。
遠い冥界の友人さえも・・だ。
そんな気がする。
次回展示は洞爺のガラス作家高臣大介の個展である。
少し間が空くが2月中旬より「ひびきあう」を主題に展示される。
昨年の個展で発表された百一個のガラスを束ねた「あふれでる」
を近代美術館に展示した後再びここで「ひびきあう」として新たな
展開を試みるようだ。
百一個のガラスが共鳴して、その音が奏でる澄んだ響きと透明な
ガラスの光はさらなる白い冬の光の内に冴え渡る事だろう。
流氷のオホーツクから届いた真っ赤な描線の名作。
そして凍てつく冬の光の精のような硝子の透明な光と音の作品。
北の冬に対照的なふたつの燃えるものがこの1月2月に結晶する。
そうだ、このふたつの作品はともに<ひびきあう>という点で同じ
構造を保つ作品である。
赤い透明な情念と白い透き通ったガラスの音・情念だ。
透明な炎のように燃える冬の命の純粋な結晶である。
いつの日かふたりの作品の出会いを楽しみにしている自分がいる。
*高臣大介ガラス展「ひびきあう」-2月18日(火)-23日(日)
am11時ーpm7時。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503