吉田切羽写真展「on the road」も最終日となる。
個展のタイトル通り歩行の人である。
その目線は渋滞する事なく出会いの一瞬を切り取る。
爽やかで彼の好きな林檎のような後味が残る。
従って凝った重たい写真では決してない。
そこには飾らない写された人・風景の微笑みが記されている。
この一瞬の微笑みの声のようなものは、彼の歩行のリズムと
きっと連動して生まれた一瞬の微笑なのだろう。
人だけでなく風景もまた微笑しているのは、作者の内面の反映
が被写体にあるからだと思う。
写真とは実は己の自己反映そのものであるのかも知れない。
彼の内面の微笑みが被写体に反映している。
その意味では幸せな時を刻んだ写真展である。
この後の歩行がどんな時を写し出すか。
いつも世界は微笑の中にはないからだ・・・。
会期中いつも今村しずかさんのCD「この世界に」をかけていた。
「私も自然の一部なんだ」と歌う彼女の淡々とした素直な歌声が
彼の写真の波長と重なっていた。
最終日の今日ふたりがここで初めて会う。
これは二人の作品が逢わせた出会いである。
きっと淡々と林檎のように爽やかで少し酸っぱい時間を過ごす
事だろう。
*吉田切羽写真展「on the road」-12月1日(日)まで。
am11時ーpm7時:月曜定休。
*吉増剛造展「ノート君~神窓へ」-12月10日ー1月5日
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503