個展を終えたばかりのTさん姉妹がピザを土産に来てくれる。
月曜日が最終日で、この日に見に行く予定だったが一日沈没して
見に行けずふたりに謝罪する。
方斎さんとも古い付き合いのふたりで、どちらも優れた工芸作家
である。
今回は妹さんの力作が展示されたようで、見に行けなかったのが
残念だった。
ふたりと入れ違いのように、山田航さんが牛タン弁当を差し入れ
に持って現れる。
たちまちピザに牛タンと豪華な昼食となる。
2枚の大きなピザを少し残してお腹も満足していると、若い女性
が来る。
山田さんの知人のようで北大黒百合会の人という。
黒百合会は北大の伝統ある美術サークルで佐佐木さんもそこの出身
である。
新旧の美術部同窓生は、残ったピザを肴に話が盛り上がる。、
そしてこの北大生のMさんは、高校が文月悠美さんと同期の人と知る。
そんな縁もあり話し込んでいると、電話が鳴り響く。
東京の正木基氏からだった。
内容は今回の佐佐木方斎展への、誠にストレートな評価である。
今回の「自由群新作展」に至るまでのこれまでの企画の流れを、展示
作品の評価とともに高く評価してくれたのだ。
実際に見てはいないのだが、もうひとつの写真ブログテンポラリー
フォトで、今回の新作の新たな展開をきちっと感じて声を発してくれ
たのである。
正木氏は、1983年の川俣正テトラハウスプロジェクトの生みの親
でもあり、それ以来の付き合いがある。
今道立近代美術館で展示中の深井克美を最初に札幌で展示したのも
彼の功績である。
1980年代前半は札幌で活躍し、80年代後半東京に転勤して方斎
の「美術ノート」誌上でも健筆を奮い企画に参加して方斎さんの古い
友人でもある。
近年では「’文化’資源としての<炭鉱>展」を2009年に企画し
その優れた企画力において、今や伝説の学芸員である。
隣にいた佐佐木さんにも電話を代わり、旧交を暖める話は弾んだ。
不意に届いた声のハイタッチの高揚の場には、1983年生まれの
山田さんと1992年生まれの現役の北大黒百合会生がいて、その
真ん中に佐佐木方斎がいる。
不思議な時間の交差が人の形をして渦巻いていた。
正木さんの声のハイタッチは、時空を超えて舞い降りてきた、まるで
私には宝石のような時間だった。
今振り返って、その不思議な時空を超えた声とメンバーを思い出すのだ。
良い展覧会には、そんな魂の出会いがある。
+佐佐木方斎「自由群新作展」-10月27日(日)まで。
am11時ーpm6時;月曜定休。
テンピラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
tel/fax011-737-5503