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テンポラリー通信

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2013年 10月 15日

溢れる彩・流れる季節ー楡の翳・神無月(13)

新作9点と習作5点の自由群展である。
新作はすべて油彩で、ペンテイングナイフで描いたという。
S-60号が2点、Sー50号が2点、S-20号が1点
P-10号が2点、サムホール2点が新作である。
2階の習作は、p-30号が2点で日本画の顔料で描かれ
S4号の2点もある。
圧巻なのは新作のS-60号とS50号の大作で、ここに
は「格子群」と「余剰群」が一体となって包含されている。
色彩は幾重にも塗り込められて、油彩独特の深みを保ち、
その色彩はあふれ出るように流れて水の流れのようでもあり、
豊かな時を感じさせる。
40年近い歳月を経て甦ったかのような新作の「自由群」である。
かって作家の出発点としてあった「自由群」は、「余剰群・格子群」
を今深部に胚胎して見事に再生を果たしている。
これは同時に作家佐佐木方斎の再生でもあるだろう。
その精神性は少しも瑞々しさを失わず、むしろさらにある種の
深みさえ増して豊かである。
溢れ出る彩と時の流れが、伏流水のように今湧き出て会場に流れ
出ている。
朱の深み、黒の深み、そして水の織物のような色彩の深み。
それら全てに生きてきた作家の精神の深みが、翳のように揺らい
でたゆたっている。
これまで版として制作された「自由群」「余剰群」「格子群」を見て
きたが、この油彩で新たに描かれた今回の「自由群」は、その色彩の
深み、流露性において版にはない油彩独特の永遠性を見事に獲得して
表現されてあると私は思う。
そしてこの事実は何よりも作家佐佐木方斎の復活として、嬉しく
心強い事実の証左でもある。
この場処がここでまたひとつ大きな軌跡を記した事を今誇りに
思うものだ。

*佐佐木方斎展「自由群新作展」-10月15日(火)-27日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-10-15 13:29 | Comments(0)


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