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テンポラリー通信

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2013年 09月 21日

動き出すー逍遥・長月(17)

伊藤邸敷地保存運動の陳情の動きが加速する。
情報に拠れば。保全地区と開発する地区を分離し
高さ90mの高層マンシヨンを建設可能にする案
が浮上しているようだ。
全面保存の為に早急に陳情書を提出して意思を明
らかにしなければならない。
1・4haの広さに半分が90mもの高層マンシヨン
が建てば、その高さの分だけ地下の水脈が絶たれ、
保全とは名ばかりのものとなる危険性がある。
エルムの大木も自生していく事が困難となるだろう。
生きた地形こそがかけがえの無い自然遺産であり、
二度と戻らぬ風景の文化なのだ。
大倉山の頂上から墓石のようなビル群の間を縫うように
はっきりと見える、緑の線。
それが大通りから植物園を経て、伊藤邸ー偕楽園緑地
ー清華亭ー北大構内と繋がる緑の運河エルムゾーンで
ある。
かって小樽運河の保存運動の時にも同じような全面保存
か部分保存か埋め立てかの論争があった。
結果的には全面保存は敗れて、部分保存となる訳だが、
この人工の運河とは本質的に違う闘いが、このエルムゾ
ーンにはある。
それは植生という生きた自然の保護が前提となるからで
ある。
このゾーンのエルム(春楡)に代表される植物は、生きた
生物であり、さらに多くの昆虫もまた生息しているに違い
ないからである。
先住人の遺跡跡、メムと呼ばれた源泉の痕跡、鮭の遡上し
た源流の面影を今に遺す生命の総合的な場所なのだ。
そうした希少なゾーンが札幌駅前から僅か数百mの処に
今も残されていてそこを断絶するかのような高層ビルを
建ててそれが本当に札幌という都市の為に真に必要なもの
かどうか、他人事ではなく熟慮して欲しいのである。
さらにこのゾーンには近代の洋館をはじめ優れた建築物も
多く残され札幌の歴史と風土が体験できる貴重な道程とも
なっている。
もういい加減に経済至上主義のエセ文化思想とは決別しな
ければいけない時が来ている。

*「一原有徳と佐佐木方斎ー小樽・札幌」展ー9月27日(金)
-10 月6日(日)am11時ーpm7時:月曜定休。
*佐佐木方斎展ー1部コレクシヨン展・2部新作「自由群」展
 10月8日(火)-27日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-09-21 16:30 | Comments(0)


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