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テンポラリー通信

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2013年 09月 12日

鮭好きな人ー逍遥・長月(10)

熊の木彫りの好きなW嬢に続き、今度は鮭の好きなSさんが
訪ねて来た。
山田航さんの友人で、札幌出身で今は東京在住の小説を書く
人という。
大野一雄の舞踏公演「石狩の鼻曲がり」の話を聞いてその
ヴィデオを見たいと訪ねて来たのだ。
鮭の一生を夕陽の石狩河口の岸で踊った2時間ほどの記録
映像を見終えると、声も無くただ感動しているのが感じら
れた。
鮭の一生の海から川へ、その雄と雌の生死の姿が心打った
と思える。
大野一雄がこの後熊になってカムチャッカで踊ろうとした
晩年の夢を話すと、是非その事を語った記録集を購入した
いという。
公演から11年を経て出版されたこの本には、全ての記録と
その後の反響が載っている。
Sさんの鮭好きも筋金入りで、機会あれば熊好きのWさんと
一度会って熊と鮭の話でお互いに盛り上がって欲しいなあと
思う。
どちらもが女性であるところが、面白い。
私見では、鮭は女性性が強く、熊は男性性が強いのではないか。
鮭は海・川と水の生き物であり、熊は森・山と陸の生き物で
ある。
変化も鮭のほうが化生する。
雌の鮭は産卵時、種によっては深紅となる。
雄はぼろぼろに身が剥がれ、鼻も曲がり放射して死ぬ。
熊にはそんな劇的な変化はない。
この相違はふたりの女性の志向の相違として、ふたりを会わせ
て確かめたい気がしたのだ。
それにしても、こうした鮭好きと熊好きの若い女性が時を経ず
して現れるのが面白い。
男は、街中の歩行空間にたむろして野生を喪失しているのだ
ろうか・・・。

鮭と熊の好きな女性の話を書いていたら、伊藤邸の調査結果が
出たとの報が飛び込んできた。
「札幌緑の運河エルムゾーンを守る会」の代表宇田川洋氏から
である。
北大構内原始林51科136種よりも伊藤邸の邸内の方が54
科144種の在来種が生育されているという調査結果である。
その内樹高20m以上の古大木はハルニレを含めて125本も
確認されたという。
鮭が遡上し熊が徘徊したかっての地形が植生とともに保存され
ている事が明瞭となる。
この報せは、鮭と熊のふたりの女神がもたらした微笑みかも
しれない。
これで今までの地道な署名活動が活きてくる。


*常設展「記憶と現在」-9月15日(日)まで。
 am11時ーpm7時;月曜定休。
 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-09-12 14:26 | Comments(0)


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