休日で訪れたMさんが行きたいというので、お盆初日の昨日
エルムゾーンを歩く。
いつもとは逆のルートで、エルムトンネル上の遺跡公園から
サクシコトニ川沿いに中央ローンへと歩く。
先日Kさんを案内して清華亭まで歩いた時とは比較にならな
い程緑が深い。
葉が滴るほど繁り、荒々しい原始の息吹を感じる。
このゾーンの木々は、植樹された街路樹とは違い元々生えて
いた樹々である。
勢いが違うのだ。
時にその梢、枝先に禍々しい凶気すら感じてしまう。
荒々しい精気に満ちて、樹が暴力のようにさえ見える。
大野池傍のカフエエルムでクラークカレーをご馳走になり、
さらにサクシコトニ川沿いに北大正門の方まで歩く。
今回は北大構内だけで散策は終えたが、この時期植物の
勢いは凄まじいものがある。
あまり真夏に散策した事はなかったからで、夏の盛りの緑の
荒々しさは想像以上のものがある。
攻撃的とさえいえる圧倒的な緑の存在感だ。
札幌駅前から西に僅か何百mのところに、これだけの雄大で
荒々しい原始が残っている事にもう少し市民は自覚的である
べきだ。
植物園から延びる広大な緑の運河エルムゾーンの敷地は、単
に北海道大学の構内というに留まらず、札幌の原風景遺産と
して共有され保存されるべき大切な財産である。
JRタワーを中心とする駅前ゾーンとそこに繋がる大規模地
下通路、500m美術館から大通り公園と整備された市街地
にばかり目を奪われ、この巨木の連なる原始の森の存在をあ
まりにも軽んじてはいないだろうか。
美術や文化を語る人たちがこの事実に目を向けず、地下や
ビル内や豪邸や古民家などに閉塞し自己満足に陥っている
ようで、真に腹立たしいものがあるのである。
この樹々の保つ暴力的とさえ感じる緑の爆発力を、機械文明
飼育されつつある我々は、いま背筋を伸ばして真摯に受け止
めなければいけないと思う。
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