人気ブログランキング |

テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2013年 06月 29日

生の空気圧ー光・水無月(22)

自転車の車輪に空気が入って快調に走る。
こうも違うものか・・。
今まで追い越されていたのは冬場に体力が落ちた
と思っていたが、車輪の力も大きい事が分かる。
見るからにスピードの出そうな車種は別にして、
どう見ても抜かれそうに思えない車に時々追い越
されていたのは、車輪の空気圧に拠る所が大きい
と分かる。
精神も空気圧が足りないと減速するから、用心。

瀬戸君が人を伴って訪ねて来る。
良く見るとその人はYさんだ。
数年ぶりである。
先日瀬戸君が瞑想の会でYさんと知り合い、あなた
ムラギシ君に似てるねと言われて、そこから私の事
にも話は及んだとは聞いていた。
瀬戸君は釧路の高校時代にムラギシの遺作集を読み
それでここを尋ねてきた縁である。
Yさんはその遺作集にムラギシの最後の個展会場写真
に白樺を抱いて耳を澄ます姿が写っている人だ。
人の縁は不思議だなあ。
離れていた縁がまた人を介して繋がる。
Yさんも気になっていたと見え、ムラギシの遺作本を
初めて手にする。
Yさんは自分が写っているページを開き、声を上げた。
あれっ、同じコサージュ!
7年前の写真の胸の花飾りと今日の花飾りが同じだった。
本人が一番驚いて、しげしげと写真を見ている。
そんな偶然が心を開いたのか、6年近い空白は一気に埋
まって昨日の続きのように話は弾んだ。
そして有山睦さんたちのモエレ沼公園でのムラギシ曲
「撓む指は羽根」の演奏を聞かせ、ムラギシ主演「モン
キーラブ」の映像等を見せた。
死者の声と姿が甦り、しばし沈黙。
その後閉廊まで話は尽きなかった。

東京の写真家Rさんより昨年末の吉増剛造展来廊時の写真
とボサノヴァのCDが送られてくる。
「ノート君」と題されたあの大草稿展示時の写真である。
そしてまるでそれに呼応するかのように、ロンドンーパリ
出発前の吉増さんからレターパックが届く。
中にはK氏スペースで開かれる「ZO」展に書かれた小詩
草稿と昭和48年書肆山田発行の書き下ろし叢書「草子1
ー瀧口修造 星と砂と 日録抄」が入っている。
そしてこの「草子1」の裏予告には「草子2」として吉増
剛造の名前がある。

 「草子」ウラの予告から40年、命のような「ZO展」
  です。

貴重な資料である。
瀧口修造、吉増剛造そして飯島耕一、大岡信、吉岡実
と続く刊行予定がひどく眩しい。

ムラギシ・タキグチと、死者が繋ぐ出来事が続いた。

*「記憶と現在」展ー6月30日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-06-29 17:09 | Comments(0)


<< 40年のシュールー光・水無月(23)      陽光が射してー光・水無月(21) >>