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テンポラリー通信

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2013年 04月 19日

たくさんの入り口ー風の翳・卯月(12)

寒気が戻ってきて、うっすらと雪が積もっている。
今日は雨か雪の予報なので、自転車は止めて地下鉄に乗る。
また矢印の世界。
これは色んな指示に満ちた移動の連続である。
移動の回路が慇懃に丁寧言葉で誘導する。
絶え間なくメッセージが目にも耳にも送り込まれ、出口へと
誘導している。
金銭の入り口が同時に出口となって、その回路を人が動いて
移動する。
自然に近い路を歩いている時、世界はさまざまな入り口に満ち
ていて、出口と直結していない。
五感は様々な入り口を回路にして世界に触れ、繋がる。
入り口と出口が均しく直線的に繋がっているのが、都市という
世界である。
そこで人は、入り口⇒出口へと直線的な歩行となって現われる。
出口にモタモタするのは、落ち零れ行為のように敗者のものの
ようである。
見方を変えれば、決められた出口に向かって一散に突っ走って
いるだけの貧困と思える。
本来世界は様々な入り口に満ちているのに、ひとつの入り口⇒
出口に向かって速度を競っているだけの貧困に気づかない。
多分その大きな要素は経済の論理に拠る処が大きい。
地下鉄含めて公共経済的なものの多くは、丁寧な慇懃さで入り
口から出口へと集約する金銭回路で構成されている。
インフラとして止むを得ない装置ではあるが、これは量的装置で
あって個的な動機は喪われて存在する。
入り口が多種多様であれば、量的な統一性が喪われて多大な混乱が
生じるからである。
その象徴が貨幣の統一性なのだ。

この物流の量的統一領域と個々の精神的自由領域のせめぎ合いの
境界線に金銭というモノの回路がある。
それは入り口をたくさん求めて自由である精神と出口を統括する
物流社会との永遠の対峙という人間の基本的問題であると思える。

*vicky mendiz写真展ー4月23日(火)-27日(土)
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向き
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-04-19 13:25 | Comments(0)


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