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テンポラリー通信

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2013年 04月 12日

希望と失望ー風の翳・卯月(7)

東京のグループ展に出品し、ライブパフォーマンスを終えた
藤谷康晴さんが帰って来て顔を出す。
失望と怒りの表情だった。
ナイーブで過激な彼は、このライブパフォーマンスでの会場
での反応にいたく傷ついたと見える。
展示後あらためてライブパフォーマンスの為に東京を訪れ、
考え抜いた段取りで作品行為を見せたのだが、終了後筋肉
痛だけが残ったと言う。
事前のフライヤーに書かれたコンセプトやそのデザインに
ある違和感を感じてはいたが、実際に作品を出しパフォーマン
スをしてきた参加作家の心の痛みを聞くと予感は当たっていた
気がする。
失望と怒り、これも東京という場である。
作家にとっての故地(ホームランド)はそこには無かったという
事である。

夕方山田航さんと彼の先生であるH学園大学の准教授のTさん
が来る。
4月からTさんのアシスタントティーチャーとして勤務する事に
なった山田さんの前祝いである。
さらに明日から彼の道新文化センター教室が開講する前祝いで
もある。
Tさんと私は旧知の友人でもあるので、山田さんの新たな旅立ちを
3人で祝う為に来てくれたのだ。
缶ビール半ダースほか沢山の差し入れも持参しTくれて、ささやかな
宴が始った。
新たな連載記事のスタート、カルチャーセンターの開講、大学での
新たな勤務と、希望に満ちた弾ける4月に山田さんの顔も明るい。

希望と失望の入り混じる4月に、場という素粒子が大きく作用している。
ヒッグス博士の発見したヒッグス粒子とは、<場>という素粒子で
種子と土壌の関係性のような、媒介というアクテイブな素粒子だった。
山田航歌集「さよなら バグ・チルドレンをめぐる変奏」展で、あれほど
豊かに昂揚していた藤谷さんが、東京では失望と怒りの筋肉痛を訴え
て来札し、喪失感の内に居る。
一方山田さんは展覧会後も希望と昂揚の時間が続いている。
その差異は、<場>というものの差異が大きく作用している。
それは多分東京と札幌の差異というよりも、グループ展の企画の
(×1)の求心力の差異と私は思う。
作品の出品点数と次にライブパフォーマンスの参加という東京へ
二度も出かけた事も含めたエネルギーは、札幌で一点だけの出品と
比べはるかに多いにもかかわらずこの差異がでるのは、やはり<場>
というもののもつ差異と思わざるを得ないのである。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-04-12 12:25 | Comments(0)


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