冬の底のような日が続く。
流しの水も停滞したまま。
今朝は少し寒気が緩んだのか、水は水のままで
氷結はしていない。
部屋を暖めてみるが、排水管の奥が凍ったまま
なのか、水は流れない。
家を出た時は吹雪いていたが、地下鉄を出ると
雪は止み白と灰色の世界だ。
今年は寒気が続く。
灯油の注文をして来週からの日常に備える。
次々回展示予定の秋元さんが来て打ち合わせする。
住んでいる江別の小さな山飛鳥山がテーマと言う。
同名の小山が東京の王子にもあるそうで、そこを正月
訪ねたという。
何故同じ名前の山があるのか。
大きさや規模も似た形のようで、移住者の故郷への
想いが山の名前になったのだろうか。
そんな自分の生まれた場所の歴史を調べて作品として
展開する構想のようだ。
同じように同級生だった森本めぐみさんも、生まれ故郷の
恵庭を主題に作品を発表していたが、それぞれの固有の
場を主題にインターローカルな展開が試みられるのは、と
ても興味がある主題である。
個別なテンポラリーがあって、コンテンポラリーな視界が開く。
個別な状況に深く垂心を降ろしてゆけば、深く開かれた世界が
見えるかも知れない。
その可能性に架ける情熱に、作品の深度もまた問われ試される。
札幌の東南に位置する石狩川の入口・江別から野幌丘陵の麓で
いかなる歴史が語られ紡ぎだされるか、今から楽しみな展示である。
夕方山田航さんが来て、故菱川善夫展の可能性について語りあう。
久し振りに熱く菱川善夫について語る事が出来た。
短歌界だけの射程距離に留まらない先生の足跡を、今こそ広く世に
問うような展覧会を試みたいと、山田さんと熱く語り合ったのだ。
生前の菱川善夫を知らない山田航さんとこんなにも熱く菱川善夫
を語れるとは思わなかったが、それも菱川善夫の遺した力である。
福島泰樹よ、賀村順治よ、田中綾よ、何とか実現しようよ。
菱川善夫展を・・・。
*高臣大介ガラス展「あふれでる。」-1月29日(火)-2月3日(日)
am11時ーpm7時。
*秋元さなえ展ー2月12日(火)-21日(木)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503