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テンポラリー通信

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2013年 01月 16日

吉増剛造展最終日ーイシカル・1月(7)

最終日前日鈴木余位さん、当日吉原洋一さん来廊。
一ヵ月振りの再会を喜ぶ。
三茶(三軒茶屋の略)住まいのふたりはもう旧知の仲の
ようである。
一ヵ月前ここで初めて出会った仲とは思えない。
吉原さんに託された吉増さんの新たに書き加えられた草稿
15葉を展示に加え、大草稿大束は総枚数270葉を超えた。
吉増さんから最終日の為の差し入れ、乾杯用の高級シャン
パン、吉原さんが東京より持参。
親族の不幸で出席できなかった酒井君を除き、今回のフライ
ヤーデザインの河田さん、村上姉さんほか関係者が集り、
この吉増さん心尽くしのシャンパンを開け皆で乾杯する。
そして、出席者全員で寄せ書きをし吉増さんにfaxする。

翌日最終便で帰京するふたりとともに、山田航さんと最終日を
勘違いして訪ねて来た久野志乃さんも手伝ってくれ作品の梱
包に集中する。
私は疲労気味寝坊し、午後少し遅れて顔を出す。
夕刻東京地方の情報が入り、大雪で飛行機が飛んでいない
との話に余位さん、洋一さんの顔色が変わる。
空港も航空会社も電話通じず、最悪もう一日札幌泊まりかと落ち
着かない。
久野さんが家で良ければ、泊まって下さいとふたりに申し出る。
とにかく空港まで行って様子を確認し、それから考えるという事で
荷造りを終えて二人は空港へ向かった。
結局ふたりは奇跡的に最終便に乗れて、深夜遅く帰京した。
吉増剛造展波乱の最終日であった。
翌日のTVニュースは、首都圏の雪害の混乱が繰り返し放映されて、
石狩の冬の銀河が東京まで流れて行ったかのようである。

最終日の夜、余位さんの持参したまだ未編集の昨年暮新宿・ピット
イン吉増剛造ライブ録画は、鬼気迫る朗読であった。
あの「石狩シーツ」の冒頭部分だけの朗読だったが、声といい表情と
いい、1994年時の初出の朗読とは大きな相違がある。
それは20年近い歳月の所為もあるが、3・11を経た原点のさらなる
深化の所為もある。
一昨年暮の「石狩河口/坐ル ふたたび」展から深化した精神の位相
の所為でもある。
今回の草稿の大束は、その時代の奥底で結晶した燃えるような隕石
の火魂である。
その燃える火魂は流星となって、この一年をさらに駆けめぐるのだ。
今朝届いた今年末予定の新たな展示の為の表札は・・・。

 ’古石狩川から書きはじめて流星君~

大草稿はさらに増え続けて深化し、表札もまた変化し続けさらなる炎を
発し続けて、この後如何なる恒星となるのか・・・。
この一年は吉増氏にとっても私にとっても、人生上の稀有なる時を
刻む時間と思える。


 霧は濃く、影は淡く、
 迷いはいかに深いとしても、
 星のきまっている者はふりむこうとしない。
                           (鮎川信夫「橋上の人」)

*高臣大介ガラス展「あふれでる。」ー1月29日(火)ー2月3日(日)
 am11時ーpm7時。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2013-01-16 13:08 | Comments(0)


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