灰色の白い朝。
街全体が白く暗く沈んでいる。
輝く白銀の世界は消えて、灰色の陰画の世界が広がる。
細かな弱い雪が降って、街は少し湿り気を帯びている。
定休日返上で日、月曜日に展示作業をし、翌週は吉増さん来廊
飛礫のDM「ノート君~」打ち合わせ、翌日囲む会と走り続けて
疲れが溜まっている。
草稿256葉は磁力を帯びた隕石のように、絶え間なく流れる石狩河口
の風の音とともに深々と存在し続けている。
外吹く風か、スピーカーに再生された石狩の風か、内も外も虚も実も
一体となって空間があり、そこに草稿の大束が重石のように光の川の
中に沈んでいる。
風の音、折々の光の流れ、その音と光の川原に水底に沈む大石のよう
にそれは在って・・・、それは途方もない質量の隕石の塊。
その周りを人が、光が渓流のように流れ、時に澱みのように寡黙な細波
が流れている。
今日は澱みの時。
疲れている、かなあ・・。
*吉増剛造展「ノート君~’古石狩河口から書きはじめて」
:吉増剛造(詩草稿)・吉原洋一(写真)・鈴木余位(映像)。
12月11日(火)-1月13日(日)am11時ーpm7時・月曜定休。
正月1,2,3日休廊。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503