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テンポラリー通信

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2012年 12月 08日

見事な活字印刷ー星雲・12月(10)

昨夕遅く刷り上ったばかりのフライヤーを携えて日章堂印房の
酒井博史さんが来る。
親戚の葬儀と重なり遅れたと言う。
4色刷りの手仕事でまだ乾ききっていないと、早速フライヤーを
見せてもらう。
吉増さん独特の達筆な文字が凸版で再現され、その横にはサブ
タイトルの<’古石狩河口から書きはじめて>が銀色の活字文字
で印刷されている。
見事な出来映えである。
表の展示情報は緑色の活字印刷で、地の黄色い紙面と絶妙の
ハーモニーを奏でている。
見ていて、ふと古代の色彩を想っていた。
青春・朱夏・白秋・玄冬である。
この色彩構成は友人の河田雅文さんの指示という。
マサさんのデザイン感覚と酒井さんの印刷技術が合体して
吉増さん、吉原さん、鈴木さんへのなによりの祝砲となった。
吉増、洋一、余位さんと3人のYもきっと満足してくれる事だろう。
あとは余位さんからの大荷物の到着と、本人たちの来廊を待つ
のみだ。

療養中と聞いていた随筆家で登山家の早川禎治氏から
「福島ノート8」が送られてくる。
病気で療養中にもかかわらず、こつこつと反原発の意思を
ノートに書きとめ8号を数える小冊子を発行し続けている。
今回送られてきた本は8号だが、すでにノート1で発電の仕組み
を、ノート2では放射性廃棄物について、ノート5では核燃サイクル
について、ノート6では原子炉について、ノート7ではプルトニウム
の人体への影響について書いてあるという。
今回送られてきた8号はこれらを総括しつつ、選挙前の反原発の
姿勢をさらに明確に事実検証を伴いながら明確に打ち出している。
これまでも数々の優れた随筆を書いてきた早川さんの執念の論
集である。
優れた登山家であると同時に鋭い文明批評を展開してきた早川
さんの「傷ついた自然の側からー手稲山紀行」は私の座右の書
のひとつでもあるのだ。
他に「カイラス巡礼」「知床記」「アイヌモシリ紀行」の諸名著は
その都度社会的反響を呼び多くの自然と社会の諸問題を根源
的に提示してきた。
一昨年の南極紀行以来体調を崩し床に伏せていると聞いていた
が、その気力は少しも衰えてなく、3・11以降の現実に真っ向か
ら向き合い健筆を奮っている。

吉増剛造氏の今回の5千行に及ぶ250葉の大原稿草稿といい
早川禎治氏の飽くなき現実対峙の論集といい、自ら己の貧困
さを痛く見詰める今日である。
さあ私も、両先輩に負けずに奮い立って頑張ろう。

*吉増剛造展「ノート君~’古石狩河口から書きはじめて」
 12月11日(火)ー1月13日(日)am11時ーpm7時:月曜定休。
 正月1-3日休廊。
 :吉増剛造(詩草稿・映像)・吉原洋一(写真)・鈴木余位(映像)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-12-08 12:22 | Comments(0)


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