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テンポラリー通信

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2012年 11月 18日

石狩・道行きー緋月・11月(15)

霙交じりの雪、雷。風も強い。
大荒れの一日。

昨日Iさんとその友人と共に久し振りに大野一雄石狩河口
公演のDVD映像を見る。
ふたりとも最後まで食い入るように見ていた。、
その前に「’89アートイヴェント界川游行」も見せたので
随分と長い時間見ていた事になる。
しかもふたりともまだ幼い時代の映像なのだが、そこに
少しも古さや退屈を感じている様子はなかった。
私にとってこれらの映像は今の原点でもあり、何度見ても
その度に新鮮な感動がある。
ふたりが帰ってパソコンを開くと、東京の鈴木余位氏から
熱いメールの返事が届いていた。
吉増展展示に関する返事である。
ちょうど石狩河口の大野先生の命溢れる舞踏を見たばかり
だったので、その内容の関連性に心撃たれるものがあった。
この日朝吉増さんから展示内容への新たな連絡があった
ばかりである。
タイトルは仮題「紙ノ象ー石狩河口から綴りはじめて」。
余位さんの提案は、今回展示の大作詩の起点となった
昨年暮の吉増展「石狩河口/坐ル ふたたび」の8mm
映像と余位さん自身の歩いた石狩映像も併せて展示に
加えたいという内容だった。
吉原洋一氏の3・11を含めた吉増剛造の一年間を撮り
続けた写真とともに、今進行中の大作250葉の草稿と
いう正に<石狩河口から綴りはじめて>を彩る濃い展示
となる予感がするのである。
映像と写真と草稿という展示方法の異なる環境整備をこれ
から工夫して構成していかねばならない。
吉増さんの5千行に及ぶという草稿とともに、空間をどう創
りあげていくか。
これはもう<石狩・道行き・吉増剛造>とでもいうべき私を
含めた吉原洋一・鈴木余位3人との道行きのような感じが
する。

偶然来合わせたIさん達に導かれるように、大野先生もこれ
に加わって新たな石狩・道行きが始ってきたかのようである。

*収蔵品展ー11月25日(日)まで。
*吉増剛造展ー12月11日(火)-1月13日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-11-18 14:06 | Comments(0)


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