めっきり涼しくなった。
爽秋・・というより涼秋。
時に冷秋か・・。
野上くんの展示が好評である。
M夫人所有の額入り鉛作品も初めて展示に加わり、
テンポラリー収蔵の小さめの同じ額入り鉛作品と2点が
2階吹き抜け正面壁に並ぶ。
玄関上の看板も鉛の野上作品なので、外から入ると作品
が内外と重層的に感じられる。
テンポラリースペースが「野上の館」に変身したようである。
今回も光の翳が美しい。
秋の陽射しが微妙に作品の翳を拾うからだ。
絵画の色彩もそうだが、モノクロームな立体もまた然りである。
光が作品を映えさせる。
先日閉廊後東区伏古にある煉瓦倉庫のカフエで催された
今村しずかさんのライブに行ってきた。
初めて行くその場所は、旧玉葱倉庫を改造した空間で、
大きな敷地に何棟かの倉庫が立ち並ぶ場所だった。
その内の一棟がカフエスペースで、ライブ会場となっている。
夜、暗闇に鬱蒼と立ち並ぶ倉庫軍は深い存在感がある。
周囲にはいわゆる高層ビル群はなく、2,3階建ての倉庫の
高さが空間に存在感を際立たせている。
こうしたゾーンが今も残されている事は貴重である。
将来この倉庫群がゾーンとして多岐に利用されたら嬉しい。
カフェとライブスペース以外にも物創りが住み着くと良いなあ。
茨戸街道から少し外れた交通的には離れた場所なので、
かっては本当に玉葱畑の中の保管場所だったのだろう。
その所為もあって、都市化の波から外れたと思われる。
今村さんのライブは、古館賢治さんの絶妙なギター演奏もあり、
有山睦さんのドラムともども楽しく聞いた。
今村さんの歌唱は文字で言えば縦書きのような、決して横書き
ではない歌唱と感じる。
縦書きの歌唱を活かすライブのあり方をこれからどう定着し
てゆくか。
できるだけ少人数で構成し、時にはソロにも挑戦した方が良い
と思えた。
*野上裕之展「彫刻の軌跡」-9月25日(火)-10月7日(日)
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポライリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503