|
2012年 07月 31日
蒸し暑さの残る日曜日の夕刻、今村しずかライブが始る。 北隅角にドラムの有山睦さん、その右にギター・ヴォーカルの今村 しずかさん、左にギター・ヴォーカルの古館賢治さんが陣取る。 北の壁には森本めぐみさんの今年6月の新作「舟が来る」が飾られ 正面左側の東壁には2年前の大作「なみなみとして持つ」が飾られた。 客席は下を座布団と椅子で満員となり、2階吹き抜けにも数人が腰を 下ろして見守っている。 ライブが始って間もなく、誰かが2階のベンチを下ろして外に設置し正面の 戸を外して外からも見聞きできるオープン会場にした。 風も通り蒸し暑さと窮屈感が一気に解消されて、一瞬にして半野外ステー ジのようになつたのだ。 演奏者も伸び伸びとして気持ち良さそうにライブが進む。 最初緊張からか硬い感じのした今村さんもどんどんと声に伸びと溜めの ような声の奥行きが出てくる。 今までにない歌唱力である。 古館さんの絶妙な演奏技術と歌声もさらに今村さんの唄を引き立てている。 7年前に死んだ姉を想い作曲された歌、さらに有山さんの新しい編曲ふたりの スキャットとギター、ドラムで再構成された故ムラギシ曲の「撓む指は羽根」の 演奏、そして遠くドイツから今度のCDの為にデザインをしてくれた谷口顕一郎 さんへの感謝の曲と、全体が人が人を想う気持ちに溢れた演奏会となる。 唄の途中で語られる簡素な言葉にもその想いが溢れて、何故この会場なのか、 何故背後に森本さんの絵が飾られているのか、姉の本を何故再販したのか、 そんな自分の唄との関わりが短い言葉で語られ、その想いのコアが歌へと広が って伸びやかに声に波及してゆく。 声が掛かり、拍手が鳴り止まず、あっという間の2時間が過ぎる。 会場から路上に溢れた縁台の人も含めて、空間は音と絵画と人の熱気で 暗闇にぽっかりと浮かぶ不思議な舞台のようにもきっと見えた事だろう。 終了後機材を片付け胡座をかいて、今村さんのご両親差し入れの山菜おこわ のお重と胡瓜の漬物を美味しく頂いた。 3段のお重には具材の異なった3種類のおこわがぎっしりと入っていて、まるで 今回のライブのエッセンスが詰まっているかのようであった。 料理も歌も絵画もCDも人が人を想う気持ちの結晶である。 2階のベンチを下ろし表戸を外して、正面路上をも会場に切り換えた聞き手の 見事な機転に効いた連係プレイもまたそうした気持から生まれたと思う。 私は奥で歌と演奏をただただ聞いていただけだったのだが・・。 *「この世界に」展ー7月31日(火)-8月5日(日)am11時ーpm7時。 :今村はまな(絵)×森本めぐみ(絵画)+村岸宏昭(絵画) :今村しずか「この世界に」CD-1200円 :今村はまな「私もその自然の中の一部なんだ」再版本-1500円 :村岸宏昭遺稿集「自分を代表させるような仕事はまだありません」-2000円 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向 tel/fax011-737-5503
by kakiten
| 2012-07-31 12:31
|
Comments(2)
私自身、生涯忘れられないライブとなりました。お世話になった方々に、見守られ、支えられ、絵からも、たくさんの力をもらって、演奏ができとても充実感がありました。展示も続けてくださり、本当に感謝です。心あたたまる一日、胸がいっぱいです。今週末に備えて、また頑張りますね!本当にありがとうございました!
0
しずかさん>3段の美味しいおこわと胡瓜のお漬物。
残ったの貰って帰れば良かったなあ、と食いしん坊は 跡から思っておりました。 ご両親の愛情たっぷりでしたね。 そういえば歌声にも、胡瓜のようなコクを増す塩麹が みんなの友情で加わっていましたね。 良かったね、おめでとう。 |
アバウト
カテゴリ
以前の記事
2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 お気に入りブログ
リンク
その他のジャンル
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||