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テンポラリー通信

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2006年 04月 15日

星影彩かにー燃える街角(6)

中川潤さんと会う。かって北海道の有数の登山家であったが今はアイヌ文化の
研究者としての顔の方がメインである。山岳画家熊谷榧さんの個展をした時知り
あった。もう20年位前になる。それ以来主要なイベント、ギヤラリー活動をともに
してきた。今度も次なるスペースの改装に力を貸してもらう。千歳鶴直営の居酒屋
で会い相談する。遅れて彼の勤務する大学の学生も連れて来た。現場は明後日
見てもらう事にしてその日は種々打ち合わせた。大学の3年の佐々木北斗さんが
どんどん話に乗ってきて将来魚の料理屋さんをしたいと夢を語ってくれた。10人
位のお客さんが入る小さいが美味しい魚を食べさせる店が夢だそうだ。いいねえ
近くにおいでよというと顔をくしゃくしゃにして喜んでいた。翌々日内装に詳しい河田
雅文さん、プラハプロジェクト主宰で建築家の大橋拓さん、中川さんとともに現場を
訪れ打ち合わせる。ゾーンと建物については概ね好感度よくほっとした。持ち主も
好意的で楽しみにしているようだった。2月3月とひたすら歩き琴似川水系のここが
今はベストと思う。無仕事無収入でただ歩き見詰めていた。それが自分に課した仕
事だった。後はこの建物を自分の色に染めていく、少しづつ仕上げていくだけ。そし
てそこからさっぽろに開いていく。開いて凝縮していくのだ。2月3月とはまた違う深
い歩みが始っていく。靴は磨り減ったが心は深々と内なる芯を見続けていた。蝋燭
の火の芯のように。お忙しいなか中川さん、河田さん、病気療養中の退院間もない
大橋さんありがとう!と別れた後、声に出さずに胸に声が落ちた。

by kakiten | 2006-04-15 16:58 | Comments(0)


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