気温も上がり、初夏の陽射し。
朝、髪を切る。
お風呂に入り、茫々とした頭髪を修正。
床屋ではなく、自分で鏡を見ながら切った。
また怪しい男に思われて、朝の職務質問に会わないとも限らないから。
大木裕之さんが自身のブログに告知を載せた。
「メイ」9年目の撮影・インスタレーシヨンのここでの個展通知である。
滞在制作ー撮影しながら、即興インスタレーシヨン・パフォーマンスを
してゆくつもりです。楽しみです。
大木裕之
1964年東京生まれ、1991年から高知に移り住む。
1988年東大工学部建築学科卒業で在学中より映画を撮り始める。
経歴的にも不思議な人で、最初会ったのは2003年2月の事だった。
この日の印象は後に撮影映像化された「オカクレ」のライナーノートに
次のように記されている。
2003年2月 寒い日
大木裕之光モノ西洋ステテコ風半ズボンで初来廊。
”サムイ!サムイ!”と不思議な横直線的歩き。UFOのよう。
この年の11月初個展「オカクレMN」展をして同年9月28日に逝去され
た父上へのレクイエムともなる映像作品「オカクレ」を完成させる。
そしてその翌年より5月に撮影行をする映像作品「メイ」の制作に着手し
毎年続けて、今年で9年目の撮影行となる。
この作品は日常のさり気ない場面を集積し、その断片の有機的な再構築
が、生の経過する時を組み立てていく。
時の指の間から擦り落ちる砂のように、揺れてこぼれる日常を映像は記録
し再構築される。
「メイ」とは撮影月の5月でもあり、中国語のメイ・美でもあり、可能性のmay
でもあるのだろうか。
この作品のスタートとともに私の人生上の大きな転換期もあって、この映像
に記録された日常のいくつかの断片は、私自身の人生全体とも深く関わる
ものがあるように思っている。
特に生の明暗を意識した今年の5月。
9年目の映像叙事詩のような作品「メイ」の撮影行が、今年の5月にある事
は不思議な因縁のようにも思われるのだ。
*収蔵品展「5月・明暗の季節」-5月27日(日)まで。
am11時ーpm7時:月曜定休。
*大木裕之滞在制作展「メイ」-5月29日(火)-6月3日(日)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503