定休日出て夕方から飲んだので、今朝は二日酔い。
体がだるい。
休日明けの今日、Yくんの計らいでD新聞社の取材がある。
開廊と同時に来るというので、二日酔いの頭と体を振り起し起きる。
来た記者氏は美術史を専攻したという若い人だった。
話をしている内に、目がキラキラとしてくる。
会場をひとわたり見て撮影した後、奥で色んな話をした。
新聞社は大きな組織なので、文化部とはいえ色んなジャンル出身の人が担当
する。スポーツ専門の人もいれば、社会部経済部の人もいる。
今回初めて会った記者氏は、専門が美術畑なので話が早くて敏感である。
さらにまだ若くて純粋な所があり、話易かった。
戸谷成雄、川俣正、谷口顕一郎といった作家の新旧を問わず話がすっと通じた。
お陰で二日酔いの頭もすっきり回復した。
昨夜は出版社かりん舎のおふたりと遅れて大学院の授業を終えた山田航
さんも加わり藤谷康晴さんを囲んで、時があつという間に過ぎた。
ムラギシの追悼本を誠実に出版してくれたかりん舎のふたりが初めてという
居酒屋ゆかり。ここにはムラギシの本を常設してくれる店主と料理上手な千鶴
さんがいる。いつのまにか追悼本所収のムラギシのCD曲が、店内に流れてい
てかりん舎のふたりも感激していたようだった。
そんな居心地の良さが時を忘れさせ、帰宅した時はもう翌日の時間になっていた。
藤谷さんはムラギシの最後の個展前に個展をしてそこで彼と出会い、山田さんと
かりん舎、居酒屋ゆかりの店主たちは死後遺作を通して彼を知った人たちである。
そんな生前の彼を知らない人たちが、本と遺作曲を通して深い関係性を感じつつ
こうして飲んでいる。
藤谷さんの図録祝いなのに、不思議な事にその何分の一かはムラギシナイトで
もあった気がするのだ。
居酒屋のおふたりとかりん舎のおふたりには、本当に心から感謝する。
八木保次・伸子さんもそうだが、死者がこうしてふっと身近に我々の生の深いところ
の日常に息づいている事を感じる。
見えない空気の壁の向こうにはいつも純粋に優しい死者がいるのかも知れない。
その見えない存在を、時に彼等彼女等の遺してくれた作品があたかも今も存在する
かのように、そこに顕現させてくれる。
作品とはそうした見えないものを見せてくれる力を保つものだ。
*追悼・それぞれの八木保次・伸子展ー4月29日(日)まで。
am11時ーpm7時。
テンポラリースペース札幌市北区北16条5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax-011-737-5503