快晴である。
風が光って、甘い。
ペタルと足の裏が一体となって、快走する。
山内自転車奉行の整備が効いている。
人馬一体というが、これは人車一体.
乾いたアスファルトにまだ葉の伸びない街路樹の裸枝が、
静脈のように映っている。
その有機的な翳の形象が美しい。
八木保次さんの黒一色の線のグアッシュの作品を昨日作品庫から見つける。
その線の生命感が、この裸枝の黒い翳とシンクロする。
もう大分痛んでいるけれど、この作品を前の画廊で展示した時の事を思い
出す。たしか会場で即興的に制作したような記憶がある。
瞬と彩。
この閃きのような、光のような集中が、八木さんの目指した境地であった
ような気がする。
自然界の光彩の一瞬を切り取る。
その一瞬を色で彩(いろ)と、時々言葉にして見せた。
だから時として作品は一瞬の煌きを見せて、瞬時に消されてしまう事も
多かった。
しっかり画布に美を塗りこめる伸子さんとは正反対で、いつも伸子さんは
折角良いのに・・と嘆いていた事を思い出す。
汚れ痛んでいるけれど、この一筆画のような黒の線画は一気に描かれて
いて迷いがない。
H氏、K氏ほかの作品の揃うのが待ち遠しい。
*追悼・八木保次・伸子展ー4月中旬以降予定。
テンポラリスペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503