休廊日、病院へ行き左手首骨折の最終検査を終え、ギヤラリーに向かう。
齋藤さんが展示最後の仕上げに励んでいる。
正面に業者の方が来て大きな額装のLED装着の作品を取り付ける。
フイルムの撓みがあって、なかなか上手く固定しない。
それでもどうにか3人がかりで、無事に展示が決まる。
青い光に花の形が浮かび、幻想的な作品である。
会場はすべて光を遮断し、青い光に花々が浮かんでいる。
2階吹き抜けも含めて、8点の作品が灰暗い空間に浮かんでいる。
大きな作品が据えられ一段落したところで、後は作家に任せて私は
帰る事にした。
そして外に出ると、ちょうどこちらへ来た人に声をかけられる。
鈴木です、と言う。
なんと東京多摩美大の鈴木余位さんだった。
昨年暮、吉増剛造展で来廊して以来の訪問だった。
その時撮影した8mmフイルムの記録を、DVDにして持参したという。
ブログ読んでたまらず、時間が出来たので札幌に飛んで来たという。
早速また会場の戻り、斎藤さんに紹介した。
ちょうど良い時に良い人が来たと思う。
斎藤さんの作品は、ある意味美術作品とフイルム映像作品のちょうど
中間に位置する作品とも思えるからである。
動画ではないが、花のフォルムを暗闇に光に浮かび上がらせて見せる
シチュエーシヨンが、映像作品の空間構成に近いからである。
鈴木さんも敏感にその事を感じ取ったらしく、凄い気合が入ってますね、
会場に精気が満ちていますよ、と呟いた。
その後この遠来の友人と連れ立って、居酒屋へ向かい旧交を暖めた。
鈴木余位さんはしばらく滞在し、石狩河口、ニ風谷に向かうという。
今日の齋藤玄輔展初日、鈴木さんも加わった新たな出会いが楽しみである。
*齋藤玄輔展ー3月20日(火)-4月1日(日)am11時ーpm7時。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503