人気ブログランキング | 話題のタグを見る

テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2012年 03月 16日

引き潮のようにー風骨・3月(12)

久野志乃滞在制作展終わる。
朝ギヤラリーに着くと、もう作品はすべて撤去されていた。
がら~んとしたなにもない空間に入ると、最後まで描かれていた大作を
もう一度昼の光の中で見たかった、という気持ちが湧く。
白いキャンパスから次第に出来上がっていく作品の過程をずっと見続け
てきた所為もある。
最後の仕上げを見たかったという思いが残る。
今回の滞在制作の成果を完成展として、来月のスペイン展後あらためて
機会あればと願うものである。
短い滞在制作期間ではあったが、大きな転機となった作品を生んだと
思う。

今日昼過ぎに次回展示の斎藤玄輔さんが作品を搬入する。
旭川から車で先に作品等を運び込み、明日から本格的に展示に入る。
20日の初日まで3日間あるが、その間展示作業が続く。
単純に作品を壁に置くという展示ではないようだ。
札幌初の個展で、本人の気合も入っている。

1975年2月17日北海道生まれ。1998年東北藝術工科大学入学
2002年同大大学院藝術文科専攻入学。
2010年12月東京・ギヤラリーb・tokyo個展。

以上の簡単な略歴が私の知る斎藤玄輔さんである。
今ドイツにいる美術家谷口顕一郎さんの親友で、一昨年の谷口展の折
初めてお会いした。
山形の大学を卒業後はしばらく作品制作を中止していたと聞く。
谷口顕一郎さんとの再会を経て、その年暮れ東京京橋で個展を開き、
表現活動を再開した。
その後東日本大震災の救援活動を布のハギの花で実践し、話題となる。
2010年暮の創作活動再開以来2011年の東日本大震災の衝撃、それ
に対する美術家としての救援活動、そして今回の個展へと続く流れは、
いろんな意味で非常に斎藤さん個人にとって大切な個展、重要な時期
と位置付けられると思う。
心して迎えたいと思う。

*斎藤玄輔展ー3月20日(火)-4月1日(日)am11時ーpm7時。
 月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-03-16 12:44 | Comments(0)


<< 来る人・去る人ー風骨・3月(13)      出会いー風骨・3月(11) >>