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テンポラリー通信

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2012年 01月 26日

活字の窪みと地形ー睦月(12)

活字印刷の酒井博史さんと次回阿部守×高臣大介展の案内状の
打ち合わせをする。
色々な発想が浮かび楽しかった。
清華亭の建つ場所の地形を表すアイヌ語地名、野傍の泉池をアイヌ
語表記カタカナと日本語訳表記をふたりに書いてもらい、その真中に泉
あるいは水のてん刻文字を配する。
このてん刻は酒井さんが彫り込み、左右の文章と一体で少し離れて
見ると、水という字にも見える趣向である。
さらにその中央横一文字にアルファベットでアイヌ語の表記が浮き文字
で印刷される。
そんな文字だけで構成された案内状の案である。
今回の見えない泉と森を主題とするふたり展に相応しいフライヤーと思える。
活字印刷そのものが、紙に凹みを印字し創られるものだから、泉の美しい
窪みを再生するコンセプトに正に合致しているのだ。
凸版印刷の様々な技法を駆使して、気持ちの良いフライヤーが出来上がる
と思う。話している内に職人酒井博史の魂に火が点いたのか、目がキラキラ
と輝いてきた。
この酒井さんのお店の4代にわたる苦労話が、今発売中のKAIという雑誌に
酒井さんの母上の話として特集されている。
活字印刷の最盛期から衰退期、そして6年前に死んだムラギシさんの最後と
なった個展のDMは活字印刷で案内状を作り、その依頼が現在の活字の魅力
再発見の切っ掛けになった事などが記されている。
当時大学4年生だったムラギシヒロアキさんの若い優れた感性が、埋もれか
けていた活字の印刷技術を甦らせたのである。
ムラギシの最後の個展は同時に、ここテンポラリースペースの再生の大事な
第一歩でもあったのだから、酒井ームラギシーテンポラリーは不思議な縁で
深く結ばれていた気持がしている。
因みにムラギシ展の一回前は高臣大介展であり、さらにその一回後は阿部守
展であったのだ。1996年の7月のムラギシ展の前後5月と9月の事である。
このふたりのフライヤーの作成の熱い語らいから、もう阿部守×高臣大介展は
始っている。
きっと、前回の吉増剛造展DMの出来上がりに負けぬ美しい案内状が出来上が
るに相違ない。
乞う、ご期待である。

*阿部守(鉄)×高見大介(ガラス)展-2月14日(火)-19日(日)
*阿部守×高臣大介展「野傍の泉」清華亭外庭ー2月13日ー26日

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-01-26 15:06 | Comments(2)
Commented by 伊藤 拓 at 2012-01-26 19:19
素敵ですね!

楽しみです。
Commented by テンポラリー at 2012-01-27 13:51
伊藤拓さん>ありがとう。出来上がり楽しみに。
勿論展覧会もね・・。


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