人気ブログランキング | 話題のタグを見る

テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2012年 01月 10日

冬の鏡ー睦月(4)

8日の日曜日は、夕方4時からフォークソングの歌い手及川恒平さん
の今年初のライブが催された。
さまざな詩人の詩を取り上げ、声に響かせる唄のひと時だった。
独特の透明な歌声が、白い空気の中に流れる。
曲目は定番ともなった糸田ともよさんの詩が多かったが、私には
後半の吉田一穂の「惜春譜」と西条八十の「蘇州夜曲」の組み合
わせが新鮮だった。
昭和の対照的な生き方のふたりの詩人の詩を、及川恒平は見事に
歌い上げていた。
昨年末の吉増剛造の詩朗読、年明けて及川恒平の歌唱。
声の渦が時代を超えジャンルを超え、極北の星のように輝いている。
冷気は高まり空気も白く凍てついているが、この場は熱く清冽な時が
流れていた。
「冬の鏡」と題されたコンサートは全16曲、語りを交えながら淡々と
進み、夕暮れの青い光が消え灯火の明るさとともに終った。
その後は定休日にもかかわらず店を開けてくれ、ライブにも来てくれた
宇田川洋さんの居酒屋に行く。

こうして今年の静かな船出が始る。
吉増さんとも今日連絡が取れ、無事作品が届いた事を聞く。
これでやっとひとつ年が終わり、年が始った気がする。
吉増さん曰く、この会場の光をテーマに11ヵ月後の次なる個展を
意識的にさらに継続的に創りあげようよ、・・と。
恐ろしや・・。
まだ死ねぬ、なあ~。

 *阿部守×高臣大介展ー次回
 *佐々木恒雄展・斎藤玄輔展(2月予定)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2012-01-10 12:11 | Comments(1)
Commented at 2012-01-11 02:23
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。


<< 冷え込むー睦月(5)      赤・光・水ー睦月(3) >>