とうとう降った。
朝、真っ白な銀世界。
出かける頃はもう、斑模様のあんかけ道路。
今季初めて灯油の補給を石油屋さんに頼み、ぐちゃぐちゃな雪溜まりを
避けながら歩く。
ギヤラリー到着後すぐ、これも今季初めての雪ハネ。
湿って重たい雪だ。
シャッターを開けて中に入ると、雪映えの白い午前の光が廊内を満たす。
下からの反射光が会場の吉増草稿文字を柔らかく象(かた)どっている。
冬の光と雪ならではの、光効果である。
朝の歩行と雪ハネの軽い汗の後、熱い珈琲を淹れて飲む。
吉増展初日友人のYくんが持参してくれた豆である。
以前私が買っていた珈琲屋さんからわざわざ購入してくれたのだ。
最近は別の珈琲豆にしているので行っていないが、店主は覚えて
いたという。
フレンチ系の濃い目の豆で、それをYくんが持って来てくれたのだ。
Yくんがなんと言ったか知らないが、その店主はこう言ったそうだ。
あ、あのもじゃあもじゃあ頭の教授みたいな人。
そんな風に人からは見えるのか・・。
教授?もじゃもじゃ頭?(ふっふ・・)
もう何年も床屋さんに行っていないから、しょうがないか。
最近は帽子被っているんもんね。
もじゃ、もじゃ頭見えないもんね。
夏の朝、自転車に乗っていると進行方向に日を浴びて影が映る。
その影の頭は確かにスフインクスのようだった。
♪ハミガキブロック、イエ~!と鼻歌混じりにスフインクス頭で走っていたっけ。
外見も大事です。
何年ぶりかで床屋さんに行こうか知らん。
最近は床屋も少なくて、美容室みたいで緊張する気がする。
昨日久し振りにふらっとガラス作家の高臣大介さんが来た。
長い髪を切ってトンガラシみたいな頭だった。
そして以前モヒカン刈りにした時の写真を見せて欲しいと頼まれる。
ドイツにいる谷口顕一郎さんとふたりでモヒカン刈りをしている写真が
確かにあったのだ。
奥から探して見せるとすぐに自分のケイタイで撮影した。
いずれ彼のブログに載る事だろう。
あの時自分もモヒカン刈りにと誘われたが、次の日の事を考えて
断わったのを思い出した。
まだ堅気の事業者でしたから。
来年2月の展示の話をしばらくして、その後飄然と大介さんは帰っていった。
相変わらず一歩足の高下駄である。
あれにモヒカン刈りとなれば、案山子みたいで面白いかも知れない。
足下gla_gla、グラグラのカカシ大介。
ヘアースタイルも大事な第一印象である。
*吉増剛造展
前期「’94石狩河口/坐ル 石狩シーツ誕生」
11月15日(火)-27日(日)am11時ーpm7時:月曜定休。
後期「石狩河口/坐ル ふたたび」
12月1日(木)-31日(土)
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503