テンポラリー通信

kakiten.exblog.jp
ブログトップ
2011年 09月 25日

花が立つー点と線(8)

藤谷康晴展最終日、藤谷さんが新しい作品を一点追加した。
ここ2,3日で描き上げたという。
青の淡彩で細く立ち上がった青い植物。
花とも梢とも見える。
細い幹・茎に対して、開いた花・梢は大ぶりである。
これを見ていて、被災地に残った一本の松の木を思い出した。
津波で喪われた松原に一本だけ生き残った松である。
その下部から中間は枝も枯れ、上部の繁みけが残っていた。
その松の木が夜の満月に立っている写真が、TVで映されていた。
その立ち姿にどこか似ている絵である。
早速正面中央の吹き抜けを貫く「神の経路」に相対するように、飾った。
午後の光が「神の経路」に反射して、この木とも花ともみえる作品を浮かび
上がらせる。
これで今回の「~ドローイング伽藍~」は、ひとつの完成を見せた。
花とも梢とも見える地上から立ち上がるもの。
この祈りのような、たおやかな立ち姿を描きあげた事は、今回の個展の
大きな成果である。
小さな作品だが、この細く立つ姿は美しい。
大きく開いた花・梢。
それは心臓にも似て、世界に鼓動して触れている。
最後の最後に、個展会場は有機的な函となって花をトランスし、
透明(transparent)になった。

*藤谷康晴展「覚醒庵~ドローイング伽藍~」-9月25日(日)まで。
 am11時ーpm7時。
*梅田マサノリ展ー10月18日(火)-30日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
[PR]

by kakiten | 2011-09-25 12:56 | Comments(0)


<< お化け文字ー点と線(9)      蔦の実ー点と線(7) >>