壁の蔦がびっしりと繁り、実がたわわに生っている。
花の春・夏、実の秋。
そうでもないか・・・。秋に咲く花もある。
今朝も晴れて青空が広がる。
しかし秋の空、雲が流れ日が翳る。
夏と冬の間、
短い秋がさらさらと流れるように光っている。
来週から次回展まで少し時間がある。
南東の丘陵地帯と西北の山部地帯を散策する積り。
足と五感で自らの住む場のエッジ(界)を確かめたい。
後志国と石狩国の境界、空知国と石狩国の境界を。
小さな境界、村の界は大分見て歩いた。
大きな国境をもう一度確かめたい。
国は国でも国家という邦(くに)ではない。
お国自慢、お国訛りの国である。
後志地方と石狩地方の際(きわ)。銭函峠ー春香山。
空知地方と石狩地方の際(きわ)。月寒丘陵ー馬追丘陵。
地形と地相の界(さかい)を歩く。
藤谷康晴展もあと一日。
この個展は、一冊のカタログテキストに纏める予定という。
30歳、一区切りの仕事記録である。
これも自らが創る、ひとつの界(さかい)。
そこからまた世界が広がるのだ。
界を起点として、内へ外へと往還する命の螺旋のように。
人の中にも地形がある。
界(さかい)が開き深まる。
精神(こころ)の地形・地相のように。
*藤谷康晴展「覚醒庵~ドローイング伽藍~」-9月25日(日)まで。
am11時ーpm7時。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503