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テンポラリー通信

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2011年 09月 14日

藤谷康晴展初日ードットの時代(20)

N・YのNさんから9・11を想起させる葉書が届く。
キングコングが、ワールドトレードセンタービルに拳を叩きつけている。
裏には近況報告が記されていた。
美術家のNくんとMさんが同時に朝一番で来る。
それぞれが就職を巡り、美術表現と生活上のギヤップと闘っている
最中である。

M夫人が来て、藤谷さんの今回の作品を高く評価する。
「CELL」と題された12枚の内の一枚を求めたいとの申し出がある。
蝶のように舞い、妖精の舞のようにも見える、今回の新作である。
正面を天井に抜く3mの掛け軸状の作品の背後に輪舞するかのような、
不思議な舞のようにも見える連作である。

夕方珍しく美術家佐佐木方斎さんが来る。
最近は自宅を将棋道場にして、あまり出てくる事が無い。
新作の完成も遅滞している。
このまま趣味の世界に沈んで欲しくは無い人だが・・。
藤谷さんから案内状が届いたから、と言う。
今回の個展の印象を聞こうと思っていたら、教育大2年のSくんが来て、
さらに東京芸大院生の女性が訊ねて来る。
映像作家の大木裕之さんの紹介と言う。
そこに役所勤めのK氏とk・k氏が連れ立ってやって来た。
初日らしく、M夫人からも昼差し入れを頂いたが、ふたりからも頂く。
しかし作家本人は今日も仕事で残念ながら、不在である。
作家在廊日は、15日(木)、21日(水)、25日(日)の3日間である。
今年6月の京都展で一度職を辞し、今は新たな職に就いたばかり。
生活と自己表現の挾間を、彼もまた戦っている。
朝のNくん、Mさんと同じ線上にいる。
私は佐佐木方斎氏に対してもまた、最後の戦線復帰を望むものである。

*藤谷康晴展「覚醒庵~ドローイング伽藍~」-9月13日(火)-25日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2011-09-14 12:57 | Comments(0)


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