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テンポラリー通信

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2011年 08月 27日

長い夏風邪ードットの時代(7)

朝、光の翳が濃くなってきた。
太陽の位置が秋に移動しつつある。
低く光が入って来る。

昨日の驟雨、その後晴れて洗濯物はまた乾いていた。
喉が脹れて、唾を飲み込むと痛い。
咳き込むと全身に響く。
しつこい夏風邪。
龍角散を舌に入れていたら、なにか貼り薬をしてる?
と聞かれた。
そうか、匂いが似てるのか。
少し煙草を止めて、喉の違和感を早く無くそう。

及川恒平さんの連載エッセイ「とことんフォーク」毎週金曜日道新夕刊掲載。
昨日で4回目。
フォークソングの先駆者のひとりとして、時代と歌との関わりが次第に色濃く
顕われてくる。
この連載は、きっとある時代の青春の在り処を原点として示唆するに違いない。
そしてそれは、今に続く時代の源流のひとつでもある。
「とことんフォーク」というタイトルも、いいね。
フォークソングへの好悪に関わらず、これがひとつの時代を顕す分野である
事は間違いない。
一回目に「テキド」というキーワードが出てくる。
適度におしゃれで、適度に現状肯定、適度に反体制的。
これが肝心という。
それが商品として成立する条件と言う。
この辺は学生時代からフォークの旗手として商業主義のど真ん中に生きた
及川さんならではの、現状認識である。
但しこの後、及川恒平はこの商業主義に嫌気が差して、10年程業界から
身を引くのである。
その当時を回想して言った言葉。
<首から上でしか歌っていなかった。>
その後正に首から下の職業に就き、テニスのインストラクターとして過ごす。
そして再び歌の世界に戻って来たのが、’90年代の「緑の蝉」からである。
その辺のフォークを通した時代との葛藤の吐露も今後の連載に出てくるだろう。
純粋に歌に生き、絶望もし、再生もしてきた人である。
その生き様こそ、ひとつの時代の青春の源泉ともいえるものである。

*竹本英樹写真展「意識の素粒子」-9月8日(木)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2011-08-27 12:24 | Comments(0)


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