朝、光の翳が濃くなってきた。
太陽の位置が秋に移動しつつある。
低く光が入って来る。
昨日の驟雨、その後晴れて洗濯物はまた乾いていた。
喉が脹れて、唾を飲み込むと痛い。
咳き込むと全身に響く。
しつこい夏風邪。
龍角散を舌に入れていたら、なにか貼り薬をしてる?
と聞かれた。
そうか、匂いが似てるのか。
少し煙草を止めて、喉の違和感を早く無くそう。
及川恒平さんの連載エッセイ「とことんフォーク」毎週金曜日道新夕刊掲載。
昨日で4回目。
フォークソングの先駆者のひとりとして、時代と歌との関わりが次第に色濃く
顕われてくる。
この連載は、きっとある時代の青春の在り処を原点として示唆するに違いない。
そしてそれは、今に続く時代の源流のひとつでもある。
「とことんフォーク」というタイトルも、いいね。
フォークソングへの好悪に関わらず、これがひとつの時代を顕す分野である
事は間違いない。
一回目に「テキド」というキーワードが出てくる。
適度におしゃれで、適度に現状肯定、適度に反体制的。
これが肝心という。
それが商品として成立する条件と言う。
この辺は学生時代からフォークの旗手として商業主義のど真ん中に生きた
及川さんならではの、現状認識である。
但しこの後、及川恒平はこの商業主義に嫌気が差して、10年程業界から
身を引くのである。
その当時を回想して言った言葉。
<首から上でしか歌っていなかった。>
その後正に首から下の職業に就き、テニスのインストラクターとして過ごす。
そして再び歌の世界に戻って来たのが、’90年代の「緑の蝉」からである。
その辺のフォークを通した時代との葛藤の吐露も今後の連載に出てくるだろう。
純粋に歌に生き、絶望もし、再生もしてきた人である。
その生き様こそ、ひとつの時代の青春の源泉ともいえるものである。
*竹本英樹写真展「意識の素粒子」-9月8日(木)まで。
am11時ーpm7時:月曜定休。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503