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テンポラリー通信

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2011年 08月 23日

及川なる夜ードットの時代(4)

日曜日の夕、6時から及川恒平コンサートがあった。
「まだあたたかい悲しみー其の四」。
いつもにもまして低く言葉少なく、次々とオリジナルソングを
紡ぎだすように、歌唱が続く。
会場にいる人に話し掛ける事もほとんどない。
従って一曲終る毎に拍手という通常の風景もない。
ひとつの歌が終わり、静かに次の歌が繋がる。
その連鎖の内に前半が終った。
前半の最後に、歌人山田航さんの自作長歌朗読と吉田一穂の
詩の朗読がある。
共に吉田一穂という象徴主義的詩人に興味を惹かれる及川恒平さん
と歌人の山田航さんの今後の展開を予感させる出会いである。
近く一穂学会を発足させるという山田航さん。
歌人と歌手という表現領域の違いを超えて、近代の北の巨人のひとりである
詩人吉田一穂にふたりが共通の興味を抱いた事は、今回のコンサートの大き
な特色となった。
いつもそうだが、ここでの及川恒平コンサートは、歌手及川恒平の
自己確認・自己検証の場と思える。
聞き手に対する、いわゆるサービスはほとんどない。
何故歌うか、何を歌いつづけるか。
そう自己確認し、検証し、求道する。
そうした中で、今回吉田一穂が今回出て来たのだ。
親子程も年齢の違うふたりが、吉田一穂という一般にあまり知られざる
詩人を通して、真剣に北海道の近代と向かい合っていたのだ。

*竹本英樹写真展「意識の素粒子」-8月18日(木)-9月8日(木)
 am11時ーpm7時:月曜定休。
*藤谷康晴展「覚醒庵」-9月13日(火)-25日(日)

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2011-08-23 14:02 | Comments(0)


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