昨日「ふたつの果実」をブログに打ち込んですぐ、有山さんからコメントがある。
そして夕方居酒屋「ゆかり:の宇田川洋さんが来て、その後にドーナツ持参で
有山さんが来る。珈琲を淹れていると、音もなく山田航さんが入って来た。
満面笑みの有山さんは、余程先日の円山北町コンサートに私が行った事と
その感想が嬉しかったと思える。
山田さんはこの日行けなかった事を詫びていた。
それから有山さん持参のアフリカ・セネガル共和国の民族打楽器のヴィデオ
を見た。女性たちが杵で穀物を打つ行為から発したというこの打楽器の音は、
全身を使った、正に五体五感の音楽である。
音楽はリズムだ、自然の中には、至る所にそのリズムがある。
そう主張し、やがて女性たちも含めた大編成の打楽器演奏団が組織される。
そして最後はそのフランス公演で熱狂的な聴衆の拍手を受け終わる。
ドラム奏者である有山さんは、きっとこの打楽器の原点ともいうべきこの
自然と労働と祈りの打楽器誕生の映像を、見て欲しかったに違いない。
私は映像の中で太鼓のリズムと共に躍動する人間の肌・衣装・風土の
一体感に感動していた。
先日福島から五感で捉えられない計測航行のような毎日という話を聞いた
ばかりだったので、なお一層この五体五感の躍動するリズムの音に感動
した。リズムが体の内外と呼応し湧き起こり、その頂点の音は天からのもの、
五感を超えたものとなるという意味のメッセージがあったが、これこそが
五体五感の一体化の上にファインとして顕われる、第六感ならぬ第六体・
作品といいい得るものと思われた。
ファインアートならぬファインサウンドである。
このファインなる世界は、五体五感の白熱する界(さかい)に立ち現れる。
穀物を臼に杵で打つ、その日常の労働の体のリズムが白熱して、
リズムとして音楽として自立していく。
それがファイン・サウンド・音楽になる。
その結晶過程が、この記録映像には定着されていた気がする。
五感が消え、やがて五体が蝕まれるような文明社会とは、一体何なのか。
ファインといい得る芸術・音楽・詩・・これら文化の根幹には、必ずこの日常的
な五体五感がベースにある事を、あらためて思い至ったのである。
数字の量のみが踊る計測社会。
それは被爆地の放射能測定だけの話ではない。
五体五感に関係なく、数字の計測が私たちの生きる社会の尺度にある。
その意味では私たちは、日々日常を計測航行する社会環境に生きている。
五体五感を少しづつ蝕まれるように。
*「海に沿って」-7月26日(火)-8月14日(日)am11時ーpm7時
月曜定休。
*及川恒平フォークライブ「まだあたたかい悲しみー其のⅣ」
8月21日(日)午後5時半~予約2500円当日3000円。
テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
tel/fax011-737-5503