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テンポラリー通信

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2011年 07月 10日

ベーマー会打ち上げー夏日幻想(23)

金曜日の夕、ベーマー会誌3号発行打ち上げが居酒屋ゆかりである。
会長の加我稔氏、副会長の上野昌美氏が見えて楽しく飲んだ。
ゆかりの店主宇田川洋さんの自叙伝連載も明日から道新で連載が
始ると知り、この3人が誠に不思議な人たちと思える。
アラ還の鞍馬天狗に、水戸黄門のように見えてきたからだ。
それぞれが専門分野のれきっとした方々だが、ルイス・ベーマーや、お酒
の事となると、少年のように純である。
同世代的なブンドや革マルといった学生運動の話も飛び交い、果ては
キツツキとナマケモノの対極の在りようが、愚鈍であるかないかという
まあ、どうでもいい話で熱くなっていた。
キツツキは何故あんなに頭部を震動させるのか、脳震盪を起すので良くない。
あれはほとんどバカである。一方ナマケモノも対照的に愚鈍である。
そんな決め付けに、みんなが一斉に反論したのである。
あれは進化であり、特化である。教条主義的にバカと決め付けるのは
問題だ。言い出した上野氏は一歩も引かず、あれはおかしい。
あんなに頭部を振りつづけるのは、脳に異常を来たす、と譲らない。
キツツキは樹の中の虫を掘り出す為に、ああするのは必然性がある。
あんたが、ベーマー、ベーマーと掘り起こすのも、キツツキみたいな
ものだ、と他も譲らない。
少し遅れて来た介添え役のふたりのK氏も最初呆れながら、途中から他の席
の客も巻き込み、大いに盛り上がったのだ。
その所為かどうか、その夜やたらと咳が出て軽く風邪をひきかけていた。
寝汗が止まらず、布団を蹴ると寒気がした。
まるでキツツキとナマケモノが交互に襲って来たかのようだった。

ベーマー会は偉大なるアマチュアの集りである。
会長の加我氏は生まれ故郷の余市のリンゴのルーツを調べる中で
ルイス・ベーマーを発見する。
そして親友の上野氏とともに、調査を開始し会報を発行していく。
アイヌ語地名の山田秀三さんと同じように、いわば素人の道楽である。
しかしその視線は純粋で好奇心に満ち、フロンテイアのような新鮮な
眼差しに溢れている。
既成の回路ではなく、自分の回路で現実を切り拓いて行く。
その過程で、多くの未知の人と出会う。
その成果のひとつが、横浜と札幌の繋がりである。
ベーマーを通して、このふたつの都市は深い関係性で繋がりを今
見せている。
いわば現代の「赤い靴を履いた女の子」である。
赤い靴の女の子のルーツは札幌にもあり、そして異人さんに連れ
られてヨコハマの港に行くのだ。
同じ構図がベーマーを通して札幌と横浜にもある。
この近代とともに生まれた港と都のふたつの都市の構造は、さらなる
検証を現在に繋がる歴史的現在として、カルチヴェート(耕す)時を
示唆している。
ベーマー会誌1号2号でベーマー自身に即した調査研究を進め、
3号においてはベーマーの軌跡がもたらした波紋、ベーマー的なるもの
へと、その深度は深まりつつひとつの段階を終えたと思う。

キツツキとナマケモノとは、実はこの会の性格そのものでも
あるような気がしている。
集中する強烈な探究心と、いい意味での緩いアマチュアリズム。
それがキツツキとナマケモノにあれだけ熱く議論できた下地なの
かも知れない。
加我さん、上野さん、ありがとうございました。
お陰様で私は、翌日熱を出して、寝ていました。
これはきっと知恵熱というものでしょう・・ね。
(ふっふ・・。)

*西田卓司展ー7月末ー8月予定。
*及川恒平ライブ「まだあたたかい悲しみー其のⅣ」-8月21日(日)
 午後5時半~予約2500円当日3000円。
*藤谷康晴展ー8月末~

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2011-07-10 13:27 | Comments(0)


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