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テンポラリー通信

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2011年 04月 22日

戸を開けてー風の土(17)

久し振りに写真家”ガメラ”Fと美術家”渚のハイジ”Sさんと飲む。
ふたりは以前から居酒屋ゆかりの宇田川洋さん、古屋千鶴さんに会いたい
と言っていた。それが昨夜実現した。
噂のダシ巻き卵焼き、大いに満足してふたりの笑顔が溢れた。
なにを話したか、その後の事はあまりもう定かではない。
食い気の私、最近食べずに飲む事が多い。
すると翌日、不調である。
思い出したのは、もう帰る頃MのCD曲が流れていた事である。
SさんがMを思い出してしんみりとした表情を浮かべていた。
生前Mに会った事のあるのは、私とSさんである。
Fも山田航さんもゆかりの人も他は誰も会った事はない。
でもこうしてMの遺作集を店に置き、ふっとさり気なく曲を流してくれる。
先日東京新聞にMの事を書いた山田さんもそうだが、ここでもみんなが
Mの事を愛しんでいる。
この親和力は何処から来るのか。
遺された楽曲と多くの人の追悼からそれは生まれて、一度も会ってなく
とも、こうして酒場に曲が流れたりするのだ。
我々の座った奥のテーブルには、谷口顕一郎さんの大きな凹みマップが
敷かれている。谷口顕一郎さんの親しい後輩でもあるSさんは、入ってすぐ
気づき声をあげた。だから初めての固さはすぐに消え、最後はMの曲で心が
お酒とともに流れていったのだ。

 会ったことがないのに、彼がそこにいないことが不自然に思えてくる。
 今だって写真と同じ笑顔を浮かべて、ギヤラリーの戸を開けて来訪しそうな
 気がするのだ。会ったことがないのに。
                    (山田航「出会えなかった友の話」)

昨日の夜もそんな夜だった。
酒場の<戸を開けて来訪しそうな>そんな気がした。

Mよ、
戸の向こう、そっちはもう春なのか?

*「記憶と現在ーそのⅢ」展ー4月12日(火)-5月1日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503

by kakiten | 2011-04-22 14:44 | Comments(0)


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