テンポラリー通信

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2011年 03月 01日

宝部屋ーland・fall(8)

休廊日の昨日、Rさんと山里稔さんのアトリエに招かれた。
平岸台地の古いマンシヨンの一室である。
周囲に高い建物も少なく閑静で空気の澄んだ所だった。
2DK程の広さににぎっしりと作品が所狭く埋まっている。
山里ワールドである。
ビールとワインを薦められ、その内奥からカメラコレクシヨンを出してくる。
一緒に訪ねた写真家のRさんの目が光る。
希少な珍品の数々が次々と出てくる。
そして山里さんからジュラルミンのボックスに入ったカメラワンセットを
贈られて、Rさんは大喜びである。
私に、と言って袋から何かビニールに包まれた黒い物体を渡された。
黒曜石の矢じりと包丁である。
フゴッペの古代遺跡近くの畑から出てきたものという。
先史時代のものである。
こんなものが畑からザクザクと出てきて、それを地主からいただいたという。
さらにTV勃興期の東京某社に勤めていた山里さんの話は、それ自体が
生きた現代史で、TV映画「隠密剣士」や「月光仮面」の現場の空気を
活き活きと伝えてくれるものだった。
また現在製作中の古いブラウン管を利用した箱状の作品は、刺激に満ちた
秀作となるだろう予兆がある。
いつの日かこの作品が、テンポラリースペースに並ぶ事を期待したのだ。
久し振りに’60年代の熱い空気を満喫し、美味しいワインに酔いしれて
日暮れが濃くなる頃、宝箱のような一室を辞した。
まだ明るい内から飲んだワインが酔いを深くし、地下鉄に乗って深い眠気に
襲われる。
午前中は2ヵ月一度の通院、それから待ち合わせの時間まで街中をうろつき、
街の直線的な動きに疲れ、午後は’60年代にタイムスリップしてと、
心忙しい2月最後の一日だった。

明けて弥生の今日、某新聞社から問い合わせの電話が来る。
先日来た美術家川俣正氏が、「札幌・緑の運河エルムゾーンを守る会」に
触れた文章を新聞紙面に書いたらしい。
その内容確認と問い合わせの電話だった。
何も知らなかったと記者氏は言う。
伊藤邸高層ビル化の記事を載せた新聞社の問題意識の浅さを思う。
昨年7月からの署名活動である。
高層化のニュース自体は昨年5月の事だ。
パリ在住の川俣さんの方が余程アンテナが敏感である。
続いてベーマー会の上野昌美氏より次号に依頼されている原稿の〆切り
の確認の電話がある。
ルイス・ベーマー、村橋久成、なかがわ・つかさに至る「夢の系譜」を、
風土の<風>の視点から書き上げなければいけない。
弥生・3月、内に向いて集中である。

*佐々木恒雄展ー2月22日(火)-3月6日(日)
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西6丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-03-01 12:14 | Comments(0)


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