テンポラリー通信

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2011年 01月 05日

小息(こやみ)なく降るー同時代の森(8)

朝から薄く小息(こやみ)なく、雪が降っている。
積るともなく、かといって止むこともない。
昨日室蘭から朝こちらへ向かうと電話のあった網走の佐々木恒雄夫妻
の到着が遅れている。
太平洋側は大雪かしら・・。
一昨年から親の仕事を継いで漁師をしている佐々木さん。
昨年2月に初めて網走の彼を訪ねた。
それ以来である。
今展示中の野上裕之さんと同じではないけれど、海に縁ある生業を
営みながらも美術の志を保ち頑張っている。
現代の若い木田金次郎ともいうべきふたりなのだ。
生業で使う道具を大切にし、疎かにしないで手入れを行き届かせる。
この一事において、野上さんの仕事用の革手袋、佐々木さんの腰に
巻く革ベルトの使い込まれた減り具合を見た時の強い印象がある。
道具の不具合は、即命にも関わる一大事なのだ。
単なる防寒や装身具のひとつではなく、道具は稼ぎと生命の命綱でもある。
その生活の第一線を共にしている瀬戸際の変容が、形の美ともなっていた。
2年を過ぎた漁師生活の佐々木さんが、2月いかなる絵画を見せてくれるか。
その打ち合わせも含めて、1年ぶりの再会を楽しみに朝から待っている。

*野上裕之展「鳥を放つ」-1月16日(日)まで。
 am11時ーpm7時:月曜定休。

 テンポラリースペース札幌市北区北16条西5丁目1-8斜め通り西向
 tel/fax011-737-5503
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by kakiten | 2011-01-05 15:01 | Comments(0)


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